トゥイッケナム競技場で行われる25日の準決勝で、アルゼンチン代表(プーマズ)がもしオーストラリア(ワラビーズ)を破ることになれば、アルゼンチンのスポーツ史上に残る快挙となるばかりか、ラグビー国際化の歴史を大きく書き替えることになる。

サッカーW杯では2度の優勝を飾っているアルゼンチンだが、ラグビーW杯では一度も決勝進出を果たしていない。2007年フランス大会では準決勝で南アフリカに敗れている。サッカー王国のアルゼンチンで国内にラグビーの大きな波を巻き起こすためにも、初の決勝進出を果たしたいところだ。

今大会では、ラグビー新興国のパフォーマンスの進歩が国際的な発展への鍵になっている。参加チームの力の差が縮まり始めており、アルゼンチンがワラビーズを倒せばさらにその流れが加速される。発展の象徴となっているアルゼンチンだが、2012年からW杯過去の覇者、南アフリカ、オーストラリアそしてニュージーランドで構成されていた対抗戦に参入。強豪国がしのぎを削る「南半球4カ国対抗」でプレーすることで、著しく技量を向上させてきた。

アルゼンチン代表はワラビーズから貴重な勝利を奪うことは可能だとの手応えを持っている。ダニエル・ウルカデ監督は「南半球4カ国対抗で4年間戦うことでチーム力が上がった状態でW杯を迎えられた。試合だけでなく、精神的にもだ。4年間で準備を強化できた」と万全の準備が整ったという。そして「私のチームはどこを相手にしてもダメージを与える技術を持っている。いい態勢で戦えたときは、どんな相手でも得点できる」と自信をみなぎらせる。

プーマズがワラビーズを倒したのは11回の対戦で1度だけ。2014年の南半球4カ国対抗で挙げた21−17の勝利である。もちろん同大会では初勝利。しかし、アルゼンチンは今大会でも持ち前の攻撃的ラグビーを繰り広げており、準決勝では守備の核となるマルセロ・ボシュが出場停止から復帰する。アイルランドを43−20で破った準々決勝先発メンバーからの変更は、このボッシュだけである。

オーストラリアは今回4度目の決勝進出を狙っている。過去3度の決勝進出で、優勝は91年と99年両大会の2度。03年大会では、北半球で唯一の優勝を果たしたイングランドに敗れた。

準々決勝のワラビーズは、試合終了直前のPGで逆転した薄氷を踏むような勝利。ただ、この準決勝にはけがで欠場していたナンバー8のデービッド・ポーコックとFBイズラエル・フォラウが復帰するのは何よりも心強い。キャップ数合計876個。マイケル・チェイカ監督はW杯ではチーム過去最多キャップと経験豊富なメンバーで臨むが、アルゼンチン相手に過去の対戦結果は意味をなさないという。これまでも、そして明日の試合も厳しい内容になることに変わりはないとみている。

「南半球4カ国対抗で戦っているのは全てハイレベルのチームだ。いつだって、どのチームがどのチームを破ってもおかしくない。アルゼンチンの選手たちのことは何年も前から熟知している。2007年には準決勝へ進んでいる。とても強く、情熱的で、変幻自在、強靭なアプローチで戦いに挑んでくる。トーナメント方式の戦いにふさわしいチームだ」と警戒を強めていた。

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