「史上最強のチームをどう倒すか?」。スプリングボクスのハイネケ・マイヤー監督がニュージーランドとの大一番をこうコメントすると、対するスティーブ・ハンセン監督は仲の良いマイヤー監督を“悪質な小悪魔”と呼んで「ほめ殺し」を警戒している。

では本当に現オールブラックスは史上最強なのか?1937年もしくは97−98年のスプリングボクスは?80年代後半、90年代中盤か2000年代中盤のオールブラックスは?1971年か74年のライオンズは?今世紀のワラビーズは?

南アフリカのベテラン戦士、スカルク・バーガーは、南アの歴史に輝くフランソワ・ピナール主将率いるチームが、ジョナ・ロムーのニュージーランド代表を倒した1995年大会決勝を再現し、偉大な王者を倒して来週の決勝へ進むことを願っている。「数字からも(史上最強のチームとして)認めるしかない。リッチー・マコウは私の代表戦出場数(84)よりも多くの勝利(129)を挙げている。無敵にみえるチームと比較するのは難しい」とバーガーは冷静に話す。

もちろんニュージーランドでさえ負けることはある。ただ、ハンセン監督が指揮をとってからは52試合でわずか3試合だが…。

長年オールブラックスと激突しているバーガーは5試合の勝利に関わっている。対戦した15試合で10試合は優勢だったと話す。「彼らは素晴らしいチームだ。しかしわれわれは、過去に彼らに大きなプレッシャーを与えられたと信じている。ただ、多くのチャンスを作り出しながら、敗れた時はその半分しか結果につなげられなかった」と好機をいかに得点につなげられるかが鍵になると分析した。

スプリングボクスには王者に対する劣等感はない。若いロック、ルードベイク・デヤーヘルは「敬意は抱いている。世界中が僕らに勝ち目はないように思っているが、自分たちはそうは思わない。何度も対戦しているし、慣れている」と引け目は感じていないようなのだ。

ここ最近の対戦では10勝2敗でニュージーランドが圧倒的に優勢だが、細かく分析すると、ここ3試合の勝敗は5点以下で決まった接戦だったことが分かる。しかも、ただ単に僅差だっただけではない。昨年10月にスプリングボクスが27−25で勝利を収めた試合、その1年前に38−27でニュージーランドが勝った2試合は、近年では最高とされる内容だった。ライバル史の黄金期だと言っていい。

これらの対戦を経て、両チームの監督、選手らは互いに敬意を抱き合う関係になっている。バーガーは仲が良く、今大会後に引退を表明しているマコウとの最後の直接対決に勝って、マコウに一生涯自慢できることを楽しみにしているようだ。

では、ハンセン監督の「スプリングボクスはニュージーランドの頭を引っこ抜こうとしている」というコメントについて。これをどう思うのか?と問うと「今じゃないよね。明日の試合でかな」とバーガーは笑った。

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