25日、トゥイッケナム競技場で行われる準決勝のアルゼンチン−オーストラリア戦。準決勝では初の顔合わせとなった両チームの4つのポジション、SO(スタンドオフ)WTB(ウイング)、そしてFWのフッカーとフランカーでの両チーム選手を比較した。

SOではアルゼンチンのニコラス・サンチェスがバーナード・フォーリーと対決。ゴールゲッターのWTBはフアン・イモフとワラビーズのドルー・ミッチェル(オーストラリア)との俊足比べになる。フッカーは主将同士の対決で、アグスティン・クレビとスティーブン・ムーアがプライドを懸けて張り合う。フランカーはワラビーズのマイケル・フーパー(オーストラリア)が、ブレークダウンの天才フアンマルティン・フェルナンデスロべを阻止することができるか。

 

SO(スタンドオフ)

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ニコラス・サンチェス(アルゼンチン)

(26歳、37キャップ、333得点、今大会:4試合出場、74得点、キック成功30回中26回:成功率86.7%)

サンチェスは今大会の合計得点争いではスコットランドのグレイグ・レイドロー(79得点)に次ぐ2位に付けており、アルゼンチンの準決勝進出では舵取り役となってきた。爆発的なスピードを持つバックスメンバーが多彩な仕掛けを試みられるのも、このサンチェスの存在があってこそ。重圧の中でも至って冷静で、プレーの選択で判断を誤ることはめったにない。プレースキックの精度もかなり高く、PGとコンバージョンキックの成功率は86.7%を記録している。

 

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バーナード・フォーリー(オーストラリア)

(26歳、25キャップ、253得点、今大会:4試合出場、66得点、キック成功26回中21回:成功率80.8%)

フォーリーは、オーストラリアが1次リーグA組でイングランドとウェールズを破った試合で主役級のプレーを見せて脚光を浴びた。スコットランドとの準々決勝では調子を落としていたが、終了間際の逆転PGを決めてチームを勝利に導き、勝負強さをアピールした。アルゼンチン戦では厳しいマークが付くことが予想されるが、自由奔放なプレーをする相手だけにフォーリーの能力が発揮されそうだ。ゲインラインを突破するうえでペースや方向を自在に変えるプレーは、守備陣にとっては大きな脅威だ。フォーリーにとって重要なのは、前戦では低調だったキックを序盤から確実に決めていくことだ。

 

WTB(ウイング)

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フアン・イモフ(アルゼンチン)

(27歳、32キャップ、16トライ、今大会:5試合出場、5トライ、ゲイン距離306㍍)

魅惑的なアルゼンチン・ラグビーを象徴する選手。フアン・イモフは切れ味抜群のゴールゲッターで、今大会でも5トライ奪って新聞の大見出しを飾ってきた。準々決勝のアイルランド戦で2度目のトライを決めた際にはボールを持って高く舞う「スワンダイブ」を披露。その瞬間をとらえた写真は評判になり、ソーシャルメディア上でも数多く出回った。逆サイドのサンティアゴ・コルデロとWTBコンビを組むものとみられ、バックラインのどこからでも攻撃を仕掛けてくる。

 

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ドルー・ミッチェル(オーストラリア)

(31歳、68キャップ、34トライ、今大会:3試合出場、4トライ、ゲイン距離202㍍)

準々決勝のスコットランド戦でオーストラリアが挙げた5つトライのうち2つを決めたのがミッチェルだ。この2トライで、ジョナ・ロムー(ニュージーランド)と所属先トゥーロンのチームメートであるブライアン・ハバナ(南アフリカ)が持つラグビーワールドカップ(W杯)史上最多トライ数15にあと1トライに迫った。ディフェンス面で勝るロブ・ホーンとのポジション争いもあったが、チャンスは必ずものにする完璧な点取り屋のミッチェルが、大舞台での先発を任された。

 

フッカー

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アグスティン・クレビ(アルゼンチン)

(30歳、45キャップ、今大会:5試合出場、22タックル、ターンオーバー8)

アルゼンチンは今大会、流れるようなプレーを見せているが、チーム最大の武器はパワフルはFWであることに変わりない。このセットピースには第1列の守護神であるクレビが必ず絡み、チームのことになると血が騒ぐのも彼の特徴。大きな目標に向けて献身的に尽くす姿は誰もが認めるところ。来年から参戦するスーパーラグビーのアルゼンチン・チームのメンバーには、海外クラブ所属選手としては最も早く契約した。オーストラリアを倒して勝者になればどんな気分を味わえるか、勝利の重みを誰よりも知る一人だ。

 

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スティーブン・ムーア(オーストラリア)

(32歳、100キャップ、今大会:4試合出場、25タックル、ターンオーバー0)

昨年はほとんど代表戦には出場できなかったスティーブン・ムーアだが、復帰した途端にオーストラリアのスクラムが急速にレベルアップした。がっちりした体格で最前線から指示を出し、迫力のある動きを生み出すチームの駆動役だ。W杯出場は3度目。豊富な経験でチームを引っ張る役割も果たしている。往年の名手、ショーン・フィッツパトリック(ニュージーランド)やキース・ウッド(アイルランド)のような巧妙さも兼ね備えたフッカーで、状況判断も実に的確だ。

 

フランカー

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フアンマルティン・フェルナンデスロべ(アルゼンチン)

(33歳、69キャップ、今大会:5試合出場、タックル数38、ターンオーバー2)

アルゼンチンのプレーのほとんどに絡むエネルギッシュなFWだ。身長191㌢、体重106㌔の体格からすると動きは俊敏で、オープンサイドに求められるスピードを持ち合わせたフランカーだ。33歳という年齢もあり、W杯優勝を目指すにはこれが最後のチャンスと覚悟を胸に25日の準決勝ですべてを出し切る構えだ。フランスのクラブラグビーでもまれる中、プレッシャーのかかる多くの修羅場をくぐり抜けた経験が、トゥイッケナム競技場の大舞台で生きるはずだ。

 

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マイケル・フーパー(オーストラリア)

(23歳、49キャップ、今大会:3試合出場、タックル数36、ターンオーバー1)

マイケル・フーパーは、ブレークダウンの場面でデービッド・ポーコックとのコンビで威力を発揮しており、2人には「ポーパー」のニックネームがつけられたほどだ。役目はそれに留まらず、タックル数が精力的なプレーを映し出している。オープンプレーでもバックスとの見事な連携を展開。スコットランド戦では、相手が好調だったうえ、パートナーのポーコックが不在とあって精彩を欠いたが、名コンビで臨むアルゼンチン戦では万全の体制だ。

 

提供:RNS ns/ig/hi/kf