17日に行われた準々決勝で、ニュージーランドはフランスを62−13で下し、ワールドカップ(W杯)史上に残る派手なパフォーマンスを繰り広げた。スティーブ・ハンセン監督率いるオールブラックスは、記録尽くしの大勝となったプレーに対し称賛を浴びている。次の対戦相手の指揮官、南アフリカのハイネケ・マイヤー監督からも温かい言葉が寄せられた。だが、友人でもあるマイヤー監督の称賛をハンセン監督はあえてはねつけているのだ。

ハンセン監督は22日、準決勝の南アフリカ戦(24日)登録メンバーを発表したが、フランス戦で卓越したスキルを見せたチームから変更されたのはわずか1人。メンバー発表を終えたハンセン監督は「外部では興奮していた人もいるようだが、チーム内ではあの試合に終止符を打つことが非常に重要だった。もちろん快勝を喜んだが、すでに過ぎたこと」と余韻に浸る様子は全くない。「そうでもしないと次から次に素晴らしい試合はできず、『素晴らしい』から『低迷』に沈んでしまう。24日にまた最高のパフォーマンスをしなければならないのだ」

ニュージーランドは1987年と2011年と過去2大会で優勝しているが、どちらも開催国としての制覇だった。ここしばらく国際ラグビー界で圧倒的な強さを見せつけているオールブラックスたちは、国外開催のW杯で初めて優勝を飾ることに心血を注いでいる。

準決勝後にハンセン監督とビールを飲み交わすことになるマイヤー監督は、オールブラックスについて「今回のチームは恐らく史上最強だ」と褒めたたえている。しかし、ハンセン監督はこれを巧妙な心理戦とみて、称賛の言葉に乗せられないようチームを引き締めている。「彼(マイヤー監督)は今週、われわれを称賛しっぱなしだ。これは彼の作戦で、われわれの頭を引っこ抜こうとしているのだと思う。彼が影でそんなことをしょっちゅう言っているはずがない。こちらが最高のプレーをしなければ勝機はない。称賛を受け入れ、それに流されることがあってはならない」

「われわれはいま、望んでいた場所にいる。みんなとてもわくわくしているし、準備は万端だ。オールブラックスのファンが多く、大きな歓声で迎えてくれることを願うよ」

準々決勝の先発メンバーからの変更は一つだけ。ハンセン監督は負傷したワイアット・クロケットの代わりにプロップのジョー・ムーディーを入れた。ムーディーは2週間ほど前に戦線離脱したトニー・ウッドコックの代わりに招集されたばかり。注目のルーキーWTBネヘ・ミルナースカッダーのチーム内最少の代表戦出場回数6試合に続き、代表戦出場は9試合だけだ。

SOダニエル・カーターは、準々決勝でウェールズを終盤のトライでドラマチックに破ったスプリングボクスと戦う準決勝は肉弾戦になると予想する。「誰が一番困難な相手かとよく聞かれるが、南アフリカかもしれない。彼らは強靭な肉体を持っている。接戦になる。また新たな挑戦だ」とさらに気を引き締めていた。

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