24日にトゥイッケナム競技場で開催される準決勝、南アフリカ−ニュージーランド戦は厳しく、激しい肉弾戦になるだろう。しかし、勝敗を決めるのは心理戦に勝てるかどうかだ、と一人の南アフリカ選手が語っている。

医師免許を持ち、農業の知識もある南アフリカ代表のヤニー・デュプレシー。体重123㌔のプロップの多彩で奥深い思考法が、チームの勝利へ貴重なヒントになるかもしれない。ヘビーメタル音楽からインディーカーレースまで引き合いに出し、様々な角度からなぜウェールズ戦(17日)でチームが成功し、1次リーグ初戦の日本戦では失敗したのかを考えたという。

そして出た答えが「日本代表を評価するほかない。われわれが想像もしていなかった戦略で攻めてきた。友人がドラム2人のヘビーメタルバンド『The Melvins』を教えてくれた。うまくいくなら(ドラム1人という基本にとらわれず)何でもいいということ。日本は想像を超えたプレーでわれわれが強みを出すことを許さなかった」。

2014年10月には27−25で倒しているが、今年7月の対戦(20−7)も含めてオールブラックスにはこのところずっと分が悪い。難敵が相手。しかし、ポジティブ思考でいることが鍵だとデュプレシーは強調する。その理由は、メンタルトレーナーから聞いたインディーカードライバーの思考法だという。

「車のコントロールを失った際、ドライバーには行きたいところを想像しろと言うそうだ。『壁にぶつからないように』というマイナス思考だと、逆に壁へ衝突して死んでしまうことになる。それと同じで、試合中にボールを落とすという悪い結果を心配すると、実際に落としてしまう。ニュージーランド相手に失敗をしたら、相手は10分間で5トライをするチーム。失敗を恐れるのではなく、求める結果を想像し、そこへたどり着く方法を考える必要がある」

輝かしい歴史を持つ南アフリカのためにプレーすることは素晴らしいことだが、歴史はプレッシャー、そして足かせとなり、時には身動きが取れなくなることもあるという。「ニュージーランドとまさか対戦できるなんて、子どもの頃は想像もできなかった。一度経験してみるとどれだけ名誉なことか、そしてプレッシャーが大きいか分かった。しかし、勝てたらもっと素晴らしいね」と大一番を前に高まる胸のうちを明かした。

南アのディフェンスコーチ、ジョン・マクファーランドは、困難ではあるが、前回覇者を破ることは可能と信じている。「逃げられないようにすることが重要。相手はラインブレイクからトライにつなげる確率が高いチーム。多分、世界一だろう。しかし目標は彼らにラインブレイク自体を与えないことだ。1スコア、1つの瞬間が試合を決める緊迫したものになる。それを自分たちでつくりだすことが重要だ」と勝算ありげだった。

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