【アイルランド】

勝てば準々決勝で前回王者ニュージーランドとの対戦を回避できる1次リーグ最終戦のフランス戦は、ポール・オコネル、ジョナサン・セクストン、ピーター・オマホニーと3人の主力選手をけがで欠く苦しい状況だった。しかし、控え選手が主役級のプレーを展開し、欧州ナンバーワンにふさわしい誇り高い戦いぶりで勝利を手繰り寄せた。

注目選手

フランス戦の序盤、ショーン・オブライエンが相手のパスカル・パプの腹部を殴るというラフプレーを犯したため除外。イタリア戦でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたロックのイアン・ヘンダーソン(写真)を挙げたい。ヘンダーソンはフランス戦の先発メンバーこそ外れたが、負傷したオコネルに代わって出場し、代役を見事に務めた。

最高の瞬間

接戦が続いたフランス戦終盤、SHコナー・マレーがゴールポスト際にトライ(ゴール)して勝利を決定づけた瞬間。強い姿勢で戦い続けたアイルランドらしい見事なトライだった。

最低の瞬間

カーディフで行われたフランス戦、闘将オコネルが絶望したようにこぶしで地面をたたき、虐殺された巨人のごとく横たわっていた瞬間。スポーツ界で最も輝かしいキャリアのひとつが終わったことを誰もが悟った。アイルランドでは人々がこぞって涙を流したことだろう。

ベストコメント

アイルランド・ラグビーの偉人のひとり、ロナン・オガーラがオコネルを評した一言。「私のいまの悲しみの中には、16年間にわたってラグビー界最高峰の競技者とやってきたという疑う余地のないプライドが色濃くある」

予想

今大会の次戦以降はオコネルとオマホニーを欠くことになり、出場停止処分を受けたためオブライエンもアルゼンチン戦には出場できない。これによってチームが壊滅的な状態に陥っていると見る向きもあるだろうが、フランス戦でヘンダーソンやイアン・マディガン、クリス・ヘンリーといった選手が活躍。オコネルらなきあとの未来も明るいことが分かった。選手層も厚く、気骨もあるのがこのチームの特徴。悲観的になるのは早く、チーム初のW杯準決勝進出も狙えるところにいる。

提供:RNS ic/ns/hi/kf