優勝候補の一角と目されていた開催国のイングランドは、1次リーグA組で2勝2敗の3位に終わり、大会から姿を消す。最終戦(10日)のウルグアイ戦こそ60−3で圧勝したが、大会を通じて本領を発揮し切れないままの敗退だった。

開幕戦のフィジー戦ではボーナスポイント付きの勝ち点5を得たが、格下相手に苦戦する場面が散見され、好発進とは言い難い状況だった。2戦目のウェールズ戦では終了間際に逆転負けを喫し、背水の陣で挑んだ3戦目のオーストラリア戦ではいいところなく完敗。ウルグアイ戦を待たず、W杯史上初めて開催国が決勝トーナメントに進めないという屈辱を味わった。イングランドの1次リーグ敗退も初めてで、選手、監督はもとより地元ファンの落胆も大きかった。

大会開幕週の世界ランキングでオーストラリア(2位)、イングランド(4位)、ウェールズ(5位)と3チームがトップ5にひしめくA組は「死の組」と言われ、激戦が予想されていた。最終的には「メンバーのうち24人がW杯初出場」という若手主体のチーム編成をしたスチュアート・ランカスター監督に批判が及んだのは言うまでもないが、1次リーグ4試合のうち最初の3試合は本拠地のトゥイッケナム競技場で試合を行い、試合間隔も最短で中6日と、他のチームと比較すると「好待遇」を受けていたにもかかわらず、その利点を生かすこともできなかった。03年大会を制覇してからは、07年大会で準優勝、11年大会は8強止まりと、W杯に関しての成績は下降の一途をたどってきたが、ホストとして迎えた大会で1次リーグ敗退では「ラグビー発祥の地」のプライドはずたずたにされた格好だ。

マンチェスターで行われたウルグアイ戦はが、消化試合になったにもかかわらず多くの観客が詰めかけ、失意を胸に懸命にプレーする選手たちに熱い声援を送った。試合前は観衆がどのような反応を示すか想像がつかなかったというクリス・ロブショー主将は「応援は驚くべきものだった。国全体が大会を通して支援してくれたし、世界中のどこでもこんな雰囲気や観衆を体験したことはない。ファンはできること全てをやってくれた」と最後まで支え続けたファンに対し、感謝の言葉を述べた。

敗軍の将、ランカスター監督はウルグアイ戦後の記者会見で「準々決勝に進めないことにはまだ心が痛むが、この試合に関しては思い描いていた通りの形で大会を去れる」と述べ、悔しさをにじまながらも静かに大会に別れを告げた。

提供:RNS hi/kf