すでに1次リーグ敗退が決定しているイングランドだが、チームメンバー31人のうち、過去のラグビー・ワールドカップ(W杯)の出場経験がある選手がわずか7人と、その経験の浅さを指摘されてきた。W杯の優勝争いに残っているチームの事情を調べ、比較してみた。

今大会で、チーム内に2003年オーストラリア大会に出場した選手がいないのはイングランドとスコットランド、日本。イングランドは唯一、07年フランス大会を経験した選手が一人もいない。

監督がW杯経験のある選手を選ぶ際、過去の監督の選考方法もある程度は参考にしているようだ。では、スチュアート・ランカスター監督は、W杯経験が豊富な選手をより多く招集することが可能だったのだろうか?

今大会に参加する全選手のうち、03年大会に出場した選手は22人いる。この22人のうち、1977年前に生まれた選手はおらず、ほとんどの選手が1980年代に生まれている。南アフリカのスカルク・バーガー(写真)は03年大会には20歳で出場、ニュージーランドのリッチー・マコウは同大会に22歳で出場し、全7試合でプレーしている。

熟年選手がもたらす影響

マット・ギタウ(オーストラリア)とフレデリク・ミシャラク(フランス)、マコウとダニエル・カーター(ともにニュージーランド)、そしてバーガー(南ア)は全員、03年大会でW杯初出場し、今大会でも主力選手として活躍する。

これらの選手全員が1980年代生まれだが、同年代のイングランド選手にはこれらの選手のような機会が与えられることはなかった。

イングランドは03年大会を制したが、このチームに若手数人を含めなかったことが将来のチーム形成に影響したかもしれない。

将来への遺産

今大会のイングランドチームには、2011年大会に出場した7選手が再招集された。規律上の問題により、今大会は欠場となったダイラン・ハートリーとマヌ・ツイランギが招集されていれば、W杯経験のある選手の数が9人に増えたかもしれない。

イングランドの今大会メンバーの3分の1が24歳以下、30歳以上が5人だけということで、イングランドは今大会を通じて、将来のチームづくりに向けて「遺産を残した」といえるだろう。

この若きチームが今大会を迎えるのは4年早かったかもしれない。しかし、2019年に指揮を執る監督は、これらの若い選手たちが得た経験をうまく生かすことだろう。

提供:RNS sg/sw/hi/hh