負けられないサモア戦に快勝した日本だったが、同じ2勝1敗同士の南アフリカとスコットランドに勝ち点で水をあけられて3位。ライバル2チームが4トライ以上で与えられるボーナスポイントを加えているのに対し、日本は3戦してボーナス点はゼロにとどまっているためだ。

この日のサモア戦では終始押し気味に試合を進め、前半に2トライを挙げて後半にはボーナス点が得られる「トライ狙い」の場面が再三あった。しかし、いずれもPGを選択し、着実にリードを広げる戦法に徹していた。ただ、試合後の選手たちのコメントからは、ボーナスポイントをめぐる思惑が透けて見えた。

エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチは試合後の記者会見で「W杯のレベルでもっとできたはずのプレーができなかったのは残念。もう2トライは挙げられただろう」と4トライに届かなかったことを悔やんだ。SH田中史朗も「できればボーナスポイントが欲しかった」と本音を漏らした。

一方、CTB立川理道は「ボーナスポイントが取れたら一番良かったけれど、サモアはどこからでもトライを狙えるので、まず勝つということを考えた。その中で(トライを狙わずPGを重ねるという)いい判断をしたと思う」と冷静なコメント。ロックのトンプソン・ルークも「試合に負けてしまったら、その時点で決勝トーナメント進出がなくなってしまう。一番は試合に勝つこと。リーチ(主将)がいい判断をして、いい結果で終えることができた」と勝利を優先した主将のジャッジを支持した。

1次リーグB組は、この日を終わって南アが勝ち点11で首位。スコットランドが同10、日本が同8で続く。日本は11日に行われる最終戦の米国に勝っても、南アとスコットランドが順当に格下相手に白星を挙げれば、各組上位2チームが出場する決勝トーナメントに進出できない。南アは7日に米国、スコットランドは10日にサモアと対戦する。

南アは敗れた日本戦で4トライ、7点差以内の負けで得たボーナスポイント計2点を獲得している。続くサモア戦でも6トライし、ボーナスポイント1点を加えた。スコットランドは勝った日本戦、米国戦でともに5トライを挙げてボーナスの2点を加えた10点を上積みしている。南アかスコットランドいずれかが不覚を取れば日本に準々決勝進出のチャンスは残っているものの、あくまで「他力本願」の状況。「弱者救済」の一面もあったボーナスポイントだが、3勝目を挙げても日本が決勝トーナメントに進めないことになれば、恨めしいボーナスというほかない。

提供:RNS hn/kf