ソニー・ビル・ウィリアムズ(30)は、21世紀のスポーツ界屈指の万能選手だ。メーン競技のラグビーでは、いとも簡単に15人制のユニオンから13人制のリーグへ転向して成功。トレーニングの一環で始めたボクシングでは、ヘビー級でニュージーランドの国内王者となった。さらには、五輪の新競技となった7人制ラグビーでの金メダリストを夢見ている。


オークランド出身の天才プレーヤーには常にスキャンダルが付いて回った。ラグビーでは更なる高みを求めて活躍の舞台を変え、称賛とともに多くの批判も浴びてきた。「わがままだ」と切り捨てる声もあった。多才であったがために、ひとつのスポーツを長く続けられないと非難されたウィリアムズだが、今はひとつのこと以外は目もくれない。W杯のウェブ・エリス・カップ(優勝杯)をニュージーランドに持ち帰ることに集中しているのだ。

ラグビー王国ニュージーランドは、来年のリオデジャネイロ五輪7人制ラグビーで初代王者を狙っている。そうなると、才能にあふれたウィリアムズへの期待が膨らむ。8月に五輪代表入りが決定した際は「ウサイン・ボルト(ジャマイカ)やムハマド・アリ(米国)といった最高のスポーツ選手を目指し、それを達成するという素晴らしいチャンスだ」と熱く語ったが、母国代表の合宿地テディントンでは、五輪への思いは封印した。「それは現段階で話したくない。W杯で成功することだけに専念している」。


前回大会では決勝の残り5分でピッチに送られただけ。いまもニュージーランドのCTBは故障から復帰したマア・ノヌーが定位置に近い。しかし、ウィリアムズの鋭く力強い展開力は健在で、破壊力のあるスーパーサブとしての魅力は絶大。ニュージーランドは20日、ウェンブリー競技場で初戦のアルゼンチン戦に臨む。7月にクライストチャーチで行われた南半球4カ国対抗で対戦したアルゼンチンは、今季最高のプレーを見せたウィリアムズに大きな脅威を感じているはずだ。


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