【ソチ=小杉敏之】冬季五輪ソチ大会は、23日に全競技が終了し、海外大会では史上最多の113選手を派遣、7競技60種目に出場した日本選手団(橋本聖子団長)は、1998年長野大会の10個に次ぐ歴代2位、海外大会では最多8個のメダル(金1、銀4、銅3)を獲得した。

 メダル数は前回バンクーバー大会の5個を超え、入賞種目も26から28に増加。橋本団長は「選手の活躍がなければ、五輪は成功とは言えないという認識を新たにした」と述べ、自国開催の2020年夏季五輪東京大会を念頭に置いた日本スポーツ界全体の体制強化に意欲を示した。

 今大会で獲得したメダルのうち7個は、ここ2大会でメダルなしだったスキー、スノーボードなどの雪上競技だった。

 特にスノーボード女子パラレル大回転で竹内智香(広島ガス)が2位、新種目のフリースタイルスキー女子ハーフパイプで小野塚彩那(石打丸山ク)が3位に入り、表彰台に立った。メダルを狙える種目に幅が広がったのは大きい。

 日本選手団最年長の41歳、葛西紀明(土屋ホーム)らスキー・ジャンプ男子陣による個人・団体メダルも含め、橋本団長は「チームジャパンとして18年平昌五輪に臨む最大の力になる」と手応えを口にした。

 一方、氷上競技はフィギュアスケート男子の羽生結弦(ANA)による金メダル1個にとどまった。期待外れだったのは伝統競技のスピードスケート。前回大会は3個のメダルを獲得したが、オランダ勢が男女で猛威を振るった今大会は屈辱のメダルなしに終わった。

 石幡忠雄・スピードスケート監督は、今季のワールドカップで男子500メートルや女子短距離の好成績を根拠に、楽観があったと認めた。「選手個々の力が足りなかった」と誤算を悔やみ、険しい表情で「違う形での強化をしないと次はない」と危機感を強めた。

 史上最多の88カ国・地域が参加した今大会、日本はメダル数の順位で12位となった。

 橋本団長は「世界10位、それ以上の力を持つチームジャパンに改良しないといけない」と強調。その上で、質の高いコーチの養成や外国人指導者の招聘(しょうへい)など、選手以外の環境整備も課題に挙げた。

 冬季競技の多くはマイナースポーツで、各競技団体とも資金面に難を抱える。

 五輪が教育面などで社会に貢献できるとする橋本団長は「国がスポーツにかける予算はまだ少ない。企業を含めてボランティア的に選手を指導するのは困難」と訴え、冬季と夏季の枠組みを超え、国とスポーツ界が一体となった骨太の体制づくりに期待を寄せた。