スノーボードを締めくくる新種目のパラレル回転の女子で、パラレル大回転2位の竹内智香(広島ガス)は、決勝トーナメント1回戦でジュリー・ツォク(スイス)に敗れ、14位だった。

 竹内は予選を13位で通過した。1対1でコースを入れ替えて2回滑る対戦形式の決勝トーナメントの1回戦で、1回目に0秒20のリードを許すと、2回目の途中で大きくバランスを崩し、旗門不通過で失格となった。ユリア・デュモビッツ(オーストリア)が制した。

 男子はビック・ワイルド(ロシア)が優勝し、パラレル大回転との2冠を達成した。

 1回目に0秒20遅れてスタートした2回目。竹内は中盤で勢いに乗って相手に並んだ。「勝つには、どこかで攻めなければ」。勝負を仕掛けた終盤の急斜面。雪面に板を取られてふらつき、次の旗門を通過できず。今大会最後の滑走はゴールすることなく終わった。

 「雪が緩くなっていて、対応しきれなかった。氷のような状態なら良かったのだけど」。気温が上がって雪が緩んだ上に、男子も同じ時間に試合をしたため雪面がひどく荒れた。その影響で序盤の三つ目の旗門でも体のバランスを崩し、焦りもあった。

 調整不足も否めない。銀メダルを獲得した大回転に比べ、旗門間の距離が狭い回転は苦手。五輪で使う板の開発は、より成績が期待できる大回転を優先させた。回転用が決まったのは、シーズンが迫る昨年10月。大会が性能を確かめる場になってしまい、「攻める試合ができない」と実戦勘が足りなかった。

 ただ手応えもあった。今季は新たな滑走法である「安全な滑り」を練習してきた。コースの最短距離を狙う持ち味の力強い滑りではなく、旗門を回り込むように攻める。スピードは落ちるが安定感が増す。「完璧にできれば4強に進めたかも」と自信をうかがわせた。

 2種目に参戦し、日本女子スノーボード界初の五輪メダルを獲得できた。集大成と位置付けた大会を終え、今後に向けては「競技をしなくても後進は育てられる。でも4年間を計画的にできる環境が整えば、もう一度やりたい」と心は揺れ動く。どの道に進むにせよ、国内の先駆者である30歳にとって、大きな糧になる戦いとなった。 (対比地貴浩)