団体追い抜きが行われ、女子で前回銀メダルの日本(押切、田畑、高木)は3位決定戦で地元ロシアに屈し、4位に終わった。準決勝で日本(菊池、押切、高木)に勝ったオランダが決勝でポーランドを下して初制覇。

 男子は決勝でオランダが韓国を退けて初優勝し、ポーランドが3位だった。オランダ勢は男女計12種目のうち8種目で金メダルを獲得した。 (共同)

◆序盤リードも失速、完敗 「お家芸」ならず

 スピードスケート最後のメダルを懸けた3位決定戦。女子団体追い抜きで2大会連続の表彰台を狙った日本は、勢いよく飛び出した。相手は地元の大声援が背を押すロシア。日本は押切、田畑、高木の布陣で臨んだ。

 その約1時間半前、必勝を懸けた布石が打たれた。個人戦のメダリストをそろえた優勝の大本命、オランダとの準決勝。負ける確率が高い戦いで、羽田雅樹コーチは「真っ向勝負」ではなく、現実的な戦いを選んだ。

 この日は1日2レース。負担が大きくなる39歳の大黒柱、田畑を温存し、菊池を投入した。敗北は想定内。銅メダルに万全を期す起用法だった。

 昨夏からも備えはしてきた。羽田コーチが掲げた強化テーマは「トップスピードの維持」。どうしても脚力が落ちる後半の失速を軽減させるため、先頭交代などの連係を高めた。

 先頭は空気抵抗を大きく受ける。3人で縦列滑走しながら周回ごとに先頭が入れ替わる際、後続選手が前の選手の尻付近を押すように触れ、意思疎通を図る作戦を導入した。

 海外勢も多用するテクニックで、菊池は「触れるだけでラップタイムの失速が0秒5~7抑えられる」と手応えを口にした。所属チームの垣根を越え、積み重ねた先頭交代の連係が日本の礎だった。

 迎えた勝負のレース。1周目からリードを奪い、一時は0秒41差をつけた。しかし、徐々に差を詰められ、結果は2秒84差の完敗。

 前回バンクーバー大会で銀メダルを獲得し、新たな“お家芸”として期待されたが、今大会メダルなしの日本スピードスケート陣を救えなかった。 (小杉敏之)