新種目の女子ハーフパイプ(HP)は20日、決勝で小野塚彩那(石打丸山ク)が83・20点をマークして銅メダルを獲得した。マディー・ボーマン(米国)が89・00点で優勝し、3・60点差の2位にマリー・マルティノ(フランス)が入った。

 三星マナミ(野沢温泉ク)は予選で15・60点の23位に終わり、12人で争う決勝に進めなかった。

 21日の女子スキークロスはカナダ勢が1、2位を占めた。マリエル・トンプソンが金メダルに輝き、銀メダルはケルシー・セルワ。昨年の世界選手権覇者ファニー・スミス(スイス)は8位だった。日本選手は出場しなかった。

 スキーHP女子で、小野塚は種目転向3季目にして銅メダルを獲得した。幼少期からアルペンで腕を磨き、一時ノルディックスキー・ジャンプにも取り組むなど他種目を経験したことが、トップ選手へ急成長を遂げる要因となった。

 小野塚の最大の武器が、世界でもトップを争うジャンプ力だ。斜面の縁から3メートル以上跳び、終盤でも高さが落ちにくい。他の選手より勢いよく宙に舞えるのは、「アルペンの技術が生きている」と上野雄大コーチは分析する。

 HPでは斜面から底に滑り降りた勢いで、反対側の斜面を上がってジャンプにつなげる。「その際に体がぶれず、スピードが落ちない」と上野コーチ。アルペンでは雪面を高速滑走しながらターンを繰り返す。小学2年ごろから本格的に始め、スキーHPに転向する2011年秋まで国内上位選手として活動。そのスキルが生きた。

 また、国体にも出場した父の影響でジャンプも経験。小学5年ごろからサマージャンプを1、2年やったという。K点は20メートルほどだがHPと比べれば大ジャンプのため、小野塚は「高く跳ぶことに恐怖心はない」。この体験も豪快な空中技を支えている。

 HPにも昔から縁がある。故郷の新潟県南魚沼市で祖母が営む旅館は、近くのゲレンデに国内で珍しいHPがあるため、多くのプロのスノーボード選手が利用。小学生だった小野塚は仕事を手伝う母に連れられ宿に来ると、仲良くなったスノーボーダーと遊び感覚でHPに向かい、スキーで滑っていたという。

 予選と決勝はともに転倒者が相次ぐ中、大歓声が上がる豪快なジャンプを披露。安定した滑走でほぼミスなしで終え、表彰台に立った。「スキーは一つではない」とさまざまな種目に挑戦し、身に付けた技術が集約されていた。 (対比地貴浩)