フィギュアスケートの女子ショートプログラム(SP)は19日午後7時(日本時間20日午前0時)に始まる。18日の公式練習では、浅田真央(中京大)がトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を2度きれいに着氷させるなど好調をアピール。鈴木明子(邦和スポーツランド)と村上佳菜子(中京大)も繰り返しジャンプを跳び、本番会場の氷の感触を確かめた。

 17日に開かれた記者会見で浅田は集大成となる五輪に向け「悔いなく終わりたい。練習通りの演技ができるようにしたい」と抱負を語った。

 鈴木は「自分がやってきたことを出すことは、ほかの試合と同じ。ぶれずにやりたい」と話し、初出場の村上も「(師事する)山田満知子先生からは、やるべきことを出すだけだから、楽しもうねと言われた。今もすごく楽しい」と本番に臨む気持ちを語った。

 浅田は7季前にも滑った「ノクターン」をSPに選んだ。「成長した自分を見せられたらいい。愛にあふれる滑りを見せたい」と、以前に使った時からの成長を詰め込む。テーマは「初恋」で、振り付けた際に訪れたカナダ・トロントの雄大な自然の景色を思い描きながら滑る。

 五輪の開催地を意識して選んだのが、前回五輪のフリー「鐘」と同じロシアの作曲家ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」。スケート人生で経験してきた喜怒哀楽を滑りで表現する。「バンクーバーの悔しさを、同じ五輪で、ラフマニノフで晴らせるんじゃないか」と全力を出し切る演技を思い描く。

 鈴木のSPは、長久保裕コーチが好きだというシャンソン「愛の賛歌」。バイオリニストの古沢巌さんがプログラムのために演奏した音を使う。20年を超すスケート人生をテーマに、経験してきた苦しみや喜びをそのまま演じる。

 現役生活最後のシーズンのフリーには、自ら「オペラ座の怪人」を選んだ。「すごくエモーショナルなプログラムなので、最後まで音に気持ちを乗せたい」。表現に定評のある鈴木らしく、怪人に歌を教わるクリスティーヌを場面ごとに演じる。

 シーズン途中にSPを変更した村上は、2季前にも滑った「バイオリン・ミューズ」を使う。テーマを前回の「もがき」から「カリスマ的な雰囲気を持ち、弱さを見せない女性」に変え、より力強さを意識した演技を見せる。

 フリーは映画「愛のイエントル」の曲を滑る。演じるのは「隠し事がありながら強い意志を持つ女性」。SPと同じバイオリン曲のため、どう雰囲気を演じ分けるかが大切になる。「ドラマチックな演技もできると思ってもらいたい」と意気込む。 (海老名徳馬)