カーリングの1次リーグ女子で、道銀の日本は延長の末にバンクーバー冬季五輪4位のスイスを9―7で破って3勝4敗とし、準決勝進出へ望みをつないだ。

 日本が追求する「チームショット」の神髄が、第7エンドに飛び出した。

 小笠原の最終投は、前方のガードをすり抜け、ハウス中央にあるスイスのストーンをはじき、さらにナンバーワンにとどめる必要があった。絶妙な速度で放たれた難しい一投がガードの横を通過した、その時だった。

 「ヤップ!(掃け!)」。小笠原が必死の形相で発した一声でスイーパー陣のスイッチが入った。苫米地と吉田が懸命に掃き、氷の上に見えないコースを作った。

 思いを込めたラストショットは、船山が待つハウスに狙い通りに到達。貴重な2点を奪取し、小笠原は右手を高く掲げた。

 第6エンドに3点を奪われ、同点に追い付かれた直後。重苦しかった日本の雰囲気はがらりと変わった。第10エンドに同点に追い付かれたが、延長は有利な後攻。順当に2点を挙げ、競り勝った。

 2勝4敗の7位で迎えたスイス戦。負ければ1次リーグ突破は絶望的だった。崖っぷちの日本は病み上がりでキレを取り戻せない小野寺を外し、リードに苫米地、セカンドに吉田を配置。今大会2度目となる異例の変更は賭けでもあったが、苫米地が83%、吉田が85%と高いショット成功率を残し、チームを支えたことも勝因につながった。(平田康人)