女子カーリングで1次リーグ3連敗を喫していた北海道銀行の日本が9-7でスイスを破った。チームはこれで3勝4敗。残るは17日の中国、スウェーデン戦の2試合だけだが、準決勝進出への望みを何とかつないだ。

 35歳でスキップの小笠原歩が開会式で日本選手団の旗手という晴れがましい大役を務めた。五輪は2006年トリノ大会以来3度目の出場。トリノの後、現役を退き結婚して1児のママさんとなっていた。そして10年秋、北海道銀行のチーム創設に参加してリンクにカムバック、ソチ大会への出場にこぎつけた。日本オリンピック委員会にしてみれば、選手としてのキャリアばかりか、ママさんという立場も新しい日本の姿を象徴していて旗手にうってつけということになったのだろう。

 大会には10チームが参加。世界ランク9位の日本は当初から苦戦が予想されていた。そこへ22歳で期待の小野寺佳歩のインフルエンザ感染という非常事態。結局、小野寺は初戦の韓国戦から3試合を欠場しなければならなかった。

 チームは韓国戦を7-12で落とした。続くデンマーク、ロシア戦に勝って2勝1敗と勝ち越したのもつかの間、米国には6-8で敗れた。小野寺が戦列に加わったものの、4連敗中の相手に屈した。そして昨年の世界選手権覇者の英国には9点差をつけられて完敗。前回大会2位のカナダには6-8と惜敗。

 2勝4敗の崖っぷちで迎えたこの日は、小野寺に代えて吉田知那美を起用。吉田は好ショットで期待に応えた。小笠原が第10エンドでミスショットを投じるなど、本来の力を出し切れていないのは気がかりだが、リードの苫米地美智子とやはり35歳でママさんのサード船山弓枝は安定したパフォーマンスを見せている。

 選手5人のうち岩手県出身の苫米地を除く4人が北海道北見市常呂町ゆかりの選手だ。いずれも常呂中学の卒業生で、カーリング所として有名な常呂町の地縁が結ぶ中である。苫米地はチームへの参加を促す小笠原と船山の声かけに勇んで加わったようだ。

 メンバー4人とオーダーが固まらずやり繰りに苦労してきたが、泣いても笑っても後2試合。吉田は「これまでは小笠原さん、船山さんが頑張ってきたが、わたしたち若手が2人をサポートできるようにと頑張った。このまま次につなげたい」ときっぱり言えば、小笠原も「5人で勝ち取った勝利だと思う」と手ごたえを感じ取った様子だった。チームの結束力は間違いなくあり、土壇場でさらに高まっている。ベスト4にはカナダとスウェーデンが既に決まっている。

(47NEWS 岡本彰)

岡本彰 1947年生まれ、北海道出身。共同通信の運動部で記者、デスク、部長などの立場から1972年札幌五輪以来多くの大会報道に携わった。記者としてはスキーなどを担当し、現在は47NEWS。