16日のソチ冬季五輪スピードスケート女子1500メートルに出場する高木菜那選手(21)=日本電産サンキョー=のスケート靴を製作したのが、諏訪郡原村にあるエスク・サンエススケート(本社・同郡下諏訪町)の工場だ。今大会、スピード日本勢の成績はもう一つだが、「千分の1ミリ単位」で靴の調整を手掛けてきた職人らは、高木選手らの足元を支えながら滑りに期待を寄せる。

 「高木選手は小柄な体格同様、足も小さい。妹(バンクーバー冬季五輪に出場した高木美帆選手)の方が大きい」と話すのは、営業部長の小松清視(きよみ)さん(64)=下諏訪町。毎シーズン、指紋まで分かるほどの精巧な足型を取り、カーボン樹脂を巻き付けて、その選手だけの靴を作っていく。

 同工場にいる職人は約10人。縫製や刃の加工などそれぞれに専門性を磨いている。「選手の手に渡ってからが勝負」(小松さん)と言うように、納品後も微妙な弧を描いた刃先などを、選手とやりとりしながら調整していく。

 ソチ五輪では高木選手のほか、女子3000メートルに出場した穂積雅子選手(ダイチ)の靴を製作。男子500メートルの長島圭一郎選手(日本電産サンキョー)には刃を提供した。これまでも長野冬季五輪男子500メートル金メダリストの清水宏保さんらの靴を手掛けている。

 高木選手は女子1500メートルをはじめ、2大会連続のメダルを狙う21日の女子団体追い抜きのメンバーでもある。小松さんは「なかなかメダルが取れない日本勢だが、高木選手にはぜひ頑張ってほしい」とエールを送る。