ソチ冬季五輪スノーボードクロス女子に16日に出場する小県郡長和町出身の藤森由香選手(27)=アルビレックス新潟=の両親は、同町大門の自宅でレストランとスノーボード用品店を切り盛りしながら娘に声援を送っている。父親昭さん(63)と母親しのぶさん(60)は本人とメールで連絡を取り合い「調子が上がっているようだ」と活躍に期待する。

 藤森選手は同町長門小1年の時、2歳年上の姉由美さん(29)と一緒にスノーボードを始め、小学4年から競技大会で活躍した。クロスで出場した五輪は初めての2006年トリノ大会で7位入賞したが、10年バンクーバー大会は公式練習中に転倒。頭を強打して棄権した。帰国後は自宅で療養。しのぶさんは「頭痛と目まいがひどく、あまり表には出さないけれど落ち込んでいた。私たちもスノーボードの話は全くしなかった」と振り返る。

 昭さんが「ボードを続けるなら、英語ができた方がいい」と語学留学を勧めたこともあり、藤森選手は10年5月にバンクーバーの語学学校へ。一時帰国した時、昭さんが夏場に茅野市の白樺湖畔で営むそば店を手伝った。元気な様子に昭さんは「また大会に出られるだろうと安心した」。藤森選手は同年12月に競技に復帰、店を手伝いながらトレーニング中心の生活を続けた。

 今年1月半ば、自宅の目の前にあるエコーバレースキー場のゲレンデで板のテストをすると言う藤森選手と昭さんが一緒に滑った。2人でこのゲレンデに出るのは約20年ぶり。昭さんはスキーで追ったが、速さは桁違いだった。

 地元住民の提案を受け、夫妻は経営するレストランで昨年末から応援メニューを用意した。昭さんの手打ちそば、しのぶさん手作りのしみ豆腐やシイタケの煮物、藤森選手の祖母知代子さん(86)の漬物にご飯、デザートのチーズケーキ、コーヒーが付いて1500円。ケーキは中央にいちごジャムを丸く載せて日の丸に見立てた。

 家族はソチへは行かず、地元の会場でテレビ中継を見るパブリックビューイングで応援する。昭さんは「メダルも十分狙える」と、その時を待つ。メニューなどの問い合わせはレストラン「シーハイル」(電話0268・69・2539)へ。