「最後まで諦めずに自信を持って走りたい」。県勢初のパラリンピック冬季大会日本代表メンバーとして、ソチパラリンピック(3月7日開幕)に出場する岩本啓吾選手(18)=飛騨神岡高校スキー部=は、生まれつきの障害を乗り越えてきた誇りを胸に大舞台での健闘を誓う。

 岩本選手は、豪雪地帯の飛騨市神岡町の山之村地区出身。脳性まひで手足に軽度の障害があったが、小学4年生のころから双子の悠吾君や同級生らと共にクロスカントリーに励んできた。

 中学時代は、地区や県の大会に出場するたび、ほかの選手に大きく引き離され、最後尾という結果が多かった。一生懸命練習してきたのに成績が伴わなかったことについて、岩本選手は「自分に力がないから。とにかく頑張るしかないと思っていた」と振り返る。

 転機が訪れたのは高校1年の冬。北海道での大会中、クロスカントリー日本選手団監督が内股で滑走する岩本選手に目を留め、障害者部門での出場を勧めた。

 翌年の日本パラクロスカントリースキー競技大会の立位5キロと10キロでいずれも4位に入賞。今季は国際パラリンピック委員会が主催するワールドカップのカナダ、ドイツ大会などで20位前後に入るなど活躍し、ソチパラリンピックの出場権を得た。