スノーボード男子ハーフパイプ(HP)で銀メダルに輝いた15歳の平野歩夢(バートン)は、父英功さん(42)と歩みながら夢をかなえた。試合から一夜明けた記者会見で平野は「小さいころからずっと一緒だった。結果につながってよかった」と言った。

 平野が、兄の影響でスノーボードを始めたのは4歳の時。同じころ、サーフィンショップを経営する英功さんが「地域の子どもたちに夢を与えたい」と、寄付などを募り、閉鎖された地元の体育館をスケートボード場に改装。休日は父や兄と一緒に山形県のゲレンデ、学校帰りにはスケボーをこなし、常に滑りの感覚を離れないことが大成への土台となった。

 幼いうちから平野は「夢は金メダル」と口にしていたという。若いころからサーフィンに打ち込んでいた英功さんは、海と雪山の違いはあっても、同じ「横のり系」のスポーツに打ち込む息子がうれしかった。

 ただ、練習を強要することはしなかった。「スノーボードはタイムより演技を見せるスポーツ。スノボが好きという気持ちを演技でみんなに伝えてほしかったから」。遊びたい盛りの平野が競技をやめたいと言ったことはないという。

 「10年あまりでここまできたが、練習量は20年選手にも負けない」と息子の努力をたたえた英功さん。「お父さんは自分の滑りをいちばん分かってくれている」という息子とともに、さらなる目標へ歩んでいく。 (杉藤貴浩)