ソチ冬季五輪のスノーボード男子ハーフパイプ(HP)代表の平野歩夢選手(15)=バートン、新潟県村上市出身=は、6メートル以上飛ぶとされる高いエアが持ち味で中学生ながら世界大会で優勝するなど、メダル候補として注目を浴びる。本番はいよいよ11日(日本時間午後7時開始)。小学生の時には南会津町の会津高原南郷スキー場のHPで練習を重ねていただけに、地元やスキー場関係者らも平野選手のメダル獲得への期待は膨らむばかりだ。

 南郷で平野選手の練習を支えたのが同スキー場のHP建設に携わり、現在もパイプメンテナンスアドバイザーを務める酒井喜憲さん(67)。酒井さんと平野一家は新潟県のスキー場で知り合った。平野選手は南郷のHPが気に入り、家族で訪れたり、酒井さん宅に宿泊しながら練習に励み、基礎を固めたという。酒井さんは「他の子とは技術面でも違っていたが、ここまでになるとは」とほほ笑む。

 酒井さんはアドバイザーの仕事の傍ら、同スキー場で練習するために集まるボーダーの面倒を見ている。酒井さん宅からスキー場に通いプロになるなど、国内で活躍するボーダーは数多い。その中に平野選手もいて「孫のようでかわいかった」と振り返る。「南郷のHPは日本一早くオープンする。毎日、管理を行き届かせるのも大変だが、歩夢のようにここから巣立って活躍する選手を見ることが何よりうれしい」と喜びを表す。

 「歩夢は怖いもの知らずで、何でもトライしていた」と語るのは、同スキー場をホームに県内外で活躍する郡山市の塩谷陸プロ(24)。1年間、平野選手と練習を共にしたことがある。「(歩夢は)絶妙なタイミングで滑る。板に乗れてる部分(体重の乗せ方)が優れているからエアが高くなる」と評価。「考えすぎず伸び伸びと滑れば結果も付いてくる」とエールを送る。

(2014年2月11日 福島民友ニュース)