新種目の団体で日本は5種目を終えて順位点合計30点の5位とし、逆転でのメダル獲得へ町田樹(関大)が出場の男子と鈴木明子(邦和スポーツランド)の女子、アイスダンスのフリー残り3種目に臨む。順位点合計の首位は47点のロシアで、2位が41点のカナダ、3位に34点の米国、4位で31点のイタリアが続く。

 日本は女子ショートプログラム(SP)の浅田真央(中京大)が、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒して64・07点の3位。アイスダンスのショートダンス(SD)はキャシー・リード、クリス・リード組(木下ク)が8位で、4種目の順位点合計4位で上位5チームによるフリーへ進んだ。ペアのフリーで高橋成美、木原龍一組(木下ク)は86・33点の5位だった。 (共同)

 2度目だから分かる五輪の怖さなのか。ソチでは終始柔らかな笑顔を見せていた浅田を、演技当日の昼に緊張が襲った。

 「思っていた以上だった。やることはやってきたから、あとはやるだけだと思ったけれど」。本番前の6分間練習では「すごい、バンクーバーみたいな感じだな」。4回試みたトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は一度もきれいに決まらず、同じグループでは最後まで氷の上で跳躍に入る体の動きを確認した。

 4年ぶりの高揚と緊迫。しかし夢中で駆け抜けた前回の五輪とは違いがあった。団体戦で日本をフリーに導くという役割に加え、佐藤信夫コーチは突然の緊張の理由をこう推測した。「やはりトリプルアクセルが大きいのでは」

 4度の公式練習では計18回跳んで9回着氷。調子の良さをうかがわせていたとはいえ、確率は五分五分。今季はまだ一度も試合できれいに決めていない。4年をかけて修正してきた技術の全てをかける大技への思いが、そのまま緊張に転じた。

 直前にロシアのリプニツカヤが滑り、フェンス越しに話し掛ける佐藤コーチの声も聞き取りにくいほどの歓声の中でリンクへ。硬さの残る動きからのトリプルアクセルは、完全な回転不足で転倒となった。

 2分の1以上、回転が足りずにダブルアクセル(2回転半)の基礎点となるのは、2012年世界選手権のSP以来。スピン、ステップでもレベルを取りこぼし、技術点は6位に沈み、演技構成点を合わせて3位に終わった。

 19日の女子シングルSPまでは一度ソチを離れ、日本スケート連盟がアルメニアに設けた拠点に移る。どう調整するか問われると「これからよく考えます」と繰り返した。練習の動きがいい以上、あとは気持ち。集大成を見せる演技に向けて、心の中で最後までトリプルアクセルと向かい合う。 (海老名徳馬)