冬季五輪が開幕するロシア・ソチ市から贈られたツツジの木が、熱海市内にある。旧ソ連時代に熱海に寄贈されて以来、約40年間花を咲かせ続けるが、知名度はいまひとつ。市広報情報室の職員が五輪開催を好機とみて、PR策を練っている。

 「ソチの木」は高さ約170センチのオオムラサキツツジで、1973年5月22日に寄贈された。昨年10月、熱海市東海岸町の「お宮の松」近くから、南イタリアのナポリ港をイメージして造られた親水公園第3工区(同市渚町)に移された。

 海がある温泉保養地としても知られるソチは熱海との姉妹都市提携を望んでいて、当時の市長が熱海訪問の際に贈ったとされる。ただ、寄贈関連の新聞記事は一切無く、当時を知る職員も退職しているため、経緯など詳細は謎に包まれたままだ。

 ソチ五輪が1年後となった昨年2月から熱海市ホームページの「広報取材日記」に情報を載せているが、市民の反応はごくわずか。杉山由記さん(40)は「同じ“40歳”で縁を感じるし、みんなで守っていきたい。日本選手がメダルを取るたび日記を更新するのも、周知させる一つの手かも」と話している。