ソチ冬季五輪で世界中の報道機関が集まるプレスセンター。24時間、明かりがともる“不夜城”は手荷物検査、警察官のボディチェックを経ないと入館できず、テロに対する警戒を実感する場所の一つだ。その入館ゲートをくぐった先に居たのは…。

 「ワン、ワン」「なぜ、首輪のない大きな犬がいるの?」。そう、ソチは街中のいたるところに犬を見かける「野犬天国」なのだ。

 野犬が増えた理由は五輪公園の工事に従事していた出稼ぎ労働者たちが餌付けして「ペット」としていたため。昨年末までは公園内の労働者が宿泊するプレハブ小屋の周りにエサを求める犬たちが群がる光景が見られた。ただ本番が近づくにつれて、ソチ市が狂犬病防止のために駆除に乗り出し、その数は目に見えて減ってきている。

 会場から数キロ離れたメディア関係者用のホテル周辺にいた犬も最近は見かけず、パンを与えていた女性ボランティアは「さみしいね」と悲しそうな表情を浮かべた。そんな中、地元の情報サイトに「野犬の保護センターを臨時で設置」という心温まるニュースが掲載された。(ソチ共同=吉谷剛)