第22回冬季オリンピック・ソチ大会が7日開幕する。実際には一部競技の予選などが6日から始まり、ロシアで初めての冬季五輪は23日まで熱い戦いを繰り広げる。

2日には選手村の入村式が行われ、日本はかつての名スケーターにして銅メダリスト、橋本聖子団長らが出席。その後、本番用リンクを試走して氷の感触を確かめるなど多忙なスケジュールをこなしたが、夕刻、オーストリアから「高梨(沙羅)が快勝してソチへ」の朗報が飛び込んできた。

橋本団長は「メダル10個」の獲得目標を掲げて乗り込んできた。冬4度、夏は自転車で3度の五輪出場を誇るだけに勝負には人一倍厳しい目と哲学を持っている。今大会で初めて採用されたスキー女子ジャンプのエース高梨に寄せる期待は並大抵ではないはずだ。

日本の金メダル候補最右翼の高梨は、五輪前のワールドカップ(W杯)13戦で10勝、敗れた試合も2位2度、3位1度と驚異的な戦績を残した。第10戦からベテランのダニエラ・イラシュコ(オーストリア)に2連敗したが、この1、2日の試合では2回目に逆転して優勝した。17歳ながら発言にぶれがなく落ち着いた高梨だが、この連勝で心技ともに一層充実した状態で戦列に加わってくる。

金メダル候補となるとフィギュアスケート陣がいる。女子の浅田真央、男子の羽生結弦。浅田はキム・ヨナ(韓国)相手に4年前の雪辱を果たせるか。彼女がこだわり続ける3回転半ジャンプの成否がカギを握る。羽生も2種類の4回転ジャンプを難なくこなせば世界チャンピオンのパトリック・チャン(カナダ)を下すのは夢ではない。福岡でのグランプリ・ファイナルの再現に注目が集まる。男子の高橋大輔は足の故障が完全に癒えたか。

スピードスケート男子500メートルの長島圭一郎、加藤条治の前回大会銀、銅メダルコンビの頂点への挑戦も見ものだ。41歳、スキー男子ジャンプの葛西紀明は今季絶好調で7度目の五輪に挑む。渡部暁斗が率いるスキーのノルディック複合も楽しみ。渡部暁はW杯でも表彰台の常連だし、団体のメダル獲得も目指す。

フリースタイルスキー・モーグルの上村愛子はW杯3位でシーズンを滑り出したがその後精彩を欠いている。対照的にスキー・スノーボード女子パラレル大回転の竹内智香はW杯で2位3度と素晴らしい安定感を示しており、有力メダル候補となっている。田畑真紀らのスピードスケート女子団体追い抜きは2大会連続のメダルにかけ、距離スキーでは女子唯一の出場となった石田正子は日本距離界悲願の表彰台を目指す。

スノーボード・ハーフパイプで王者ショーン・ホワイト(米国)に挑む15歳の平野歩夢ら若手がどれだけ力を発揮できるか。けがのため最後の調整に狂いが生じたスキー男子回転の湯浅直樹、モーグル女子の伊藤みきらの回復具合も大いに気になる。(選手の所属は省略、47NEWS 岡本彰)

☆岡本彰 共同通信の運動部で記者、デスク、部長などの立場から1972年札幌五輪以来多くの大会報道に携わった。記者としてはスキーを担当し、現在は47NEWS。