「○年ぶり」というフレーズが飛び交う夏である。閉幕したロンドン五輪。日本勢はちょうど1世紀前の初参加以来、最多となる38個のメダルを獲得した▼レスリング男子は、佐藤満さん(八郎潟町出身)らがソウル大会で勝ち取って以来24年ぶりの「金」。バレーボール女子では江畑幸子選手(秋田市出身)が、利部陽子さん(同)らが出場したロサンゼルス大会以来、28年ぶりのメダルを手にした▼五輪も佳境の10日、国内では歴史的な節目の日を迎えていた。参院本会議で社会保障と税の一体改革関連8法案が可決され、18年ぶりに消費税率の引き上げ法が成立した。2014年に8%、15年には10%に上がる▼採決が終わって国会議事堂を出ると、地下鉄の駅からあふれ出る一団に出くわした。官邸前で毎週金曜に慣例化した原発反対デモの参加者だ。これほど多くの市民が官邸を取り囲むのも、安保闘争以来40年ぶりのこと▼「順路」の表示に従い、参加者は指定されたエリアへ。音頭に合わせて「再稼働反対」と声を張り上げる。誘い合わせた学生や会社帰りのサラリーマン、遠慮がちに連呼する女性の姿も。市民が国に「声を上げた」夏としても記憶されるかもしれない▼快挙を伝える時の「○年ぶり」の表現は、その分野の進化や発展を連想させ、社会現象に添えられれば時代の変わり目を象徴する。激動の時代だ。お盆。久しぶりの古里で過ごす家族水入らずの時間が、明日への英気につながる。 ...[記事全文](this.kiji.isドメインへ遷移)