山形県勢懇話会の第517回例会が21日、山形市の山形グランドホテルで開かれ、共同通信社の清野勘一総合選挙センター長(朝日町出身)が「解散・総選挙の行方」と題して講演した。野田佳彦首相が自民党の谷垣禎一総裁と「近いうちに信を問う」と合意した時期については「10月解散−11月選挙」「11月解散−12月選挙」が本命と指摘。次期衆院選で大阪維新の会の台頭を予想するとともに、自民党と民主党の大連立が実現する可能性に言及した。以下は講演要旨。 盆前でロンドン五輪真っただ中だというのに、自民党は内閣不信任決議案と首相問責決議案の提出をちらつかせ、消費税増税関連法案の参院採決前に衆院解散を確約するよう要求した。何のための3党合意と長時間にわたる法案審議だったのかと国民は不信感を募らせたが、その後に野田首相と谷垣総裁が党首会談に臨み、衆院解散と選挙の時期について「近いうちに信を問う」ことで合意した。常識的に「近いうちに」とは年内を指すのではないか。 共同通信社が8月11、12日に実施した全国電話世論調査で、民主党の政党支持率は11.8%まで落ち込んだ。衆院解散に踏み切れば民主党が大幅に議席を減らすのは必至で、解散に追い込まなければ9月の総裁選で再選がないとされる谷垣氏に義理立てて国会の会期末(9月8日)までに解散することはしないだろう。 政党支持率は自民党が20.8%で、民主党と足しても32.6%。自民党政権時代はこれが50%から60%台の半ばまであったが、先の調査では「支持政党なし」が48.5%に達した。政権交代から3年が経過し、民主党に対する国民の期待感はすっかりしぼんでしまった。この無党派層がどこに投票するかが衆院選の結果を大きく左右する。 「次の衆院選の比例代表で、どの政党・政治団体に投票するか」と尋ねた設問で、自民党は23.5%、民主党は14.3%だった。これに次ぐのが大阪維新の会で10.7%。橋下徹大阪市長の個人的なスキャンダルで数字は低下傾向だが、維新の会は西日本で人気が高く、ある程度の議席を獲得するだろう。 次期衆院選は維新の会などの第三極が台頭し、どの政党も480議席の衆院で過半数を占めることができないだろう。自民党の第1党は動かないが、180〜200議席とみる。民主党は半分以下に減り、100〜140議席か。公明党とみんなの党がそれぞれ30議席前後で、小沢一郎氏が設立した国民の生活が第一は20議席弱か。共産党と社民党などが合わせて20議席ほど。まだ候補者の顔が見えないが、維新の会は50〜100議席を獲得すると予想している。 衆院選の後、第1党となった自民党は民主党か維新の会と連立政権を組まなければならないが、民主、自民両党は「維新の会にキャスチングボートを握らせたくない」との思いが強く、選挙結果次第では二大政党の大連立が現実味を帯びてくるかもしれない。 野田首相は9月の党代表選で再選される可能性が高い。そうなれば、先の調査で27.9%だった内閣支持率が回復するまで、もう少し時間をかけようということになる。「近いうちに」の時期は「10月解散−11月選挙」「11月解散−12月選挙」が本命ではないか。 民主党の輿石東幹事長は来夏に迫った参院選とのダブル選にまで言及しているが、解散時期を占う上でポイントになるのは、党代表選後に行う党役員人事で輿石氏が留任するかどうか。岡田克也副総理は自民党に「来年1月の通常国会冒頭解散−2月選挙」を提案して断られたが、輿石氏が再任されれば、その線が出てくる。 一方で公明党は「遅くとも年内」と主張し、参院選とのダブル選を嫌がっているが、最近は「衆院選と参院選の間が3カ月あればいい」との声があり、「来年3月解散−4月選挙」という選択肢もありそうだ。 ...[記事全文](this.kiji.isドメインへ遷移)