徳島市の阿波踊りが終わった。メダルラッシュに沸いたロンドン五輪も閉幕し、夏の甲子園でも鳴門高が初戦敗退。心に秋の気配が忍び込む、そんな季節の到来である 阿波踊りの初日、徳島中央公園・鷲の門広場で開かれていた「阿波藍アートプログラム」の移動展を見に行った。濃淡さまざまな藍染の布が約200枚、帯状にワイヤにつられ、風に揺れていた。まるで藍色の風が吹き抜けているようだった 徳島で藍染を学んだ米国人アーティスト、ローランド・リケッツさんの作品である。ワイヤには、刈り取られたばかりの藍の葉も、ずらりとつられていた。<藍染の色を生むてふ夏草も>稲畑汀子。何の変哲もない緑の葉が美しい藍色を生む。自然の神秘そのものだ 好きな色の布でバッジができると聞いて、濃淡二つのバッジをその場で作ってもらった。どんな形であれ、アートのプロジェクトに参加するのは楽しいものだ 9月1日に開幕する「第27回国民文化祭・とくしま」のメーンイベントの一つであるこの移動展。佐那河内村の大宮八幡神社に始まり、鷲の門広場、さらに18〜19日には美馬市のうだつの町並み…と、9月末まで阿波藍ゆかりの地を6カ所巡る。そんな物語性が作品にあるのも楽しい 阿波踊りや五輪が終わっても、徳島にはまだ国文祭がある。そう思うだけで心が弾む。忍び寄る秋が、きびすを返す。 ...[記事全文](this.kiji.isドメインへ遷移)