五輪が始まり観光客らでにぎわうロンドンの街角に、いつもはないはずの“銅像”が立っている。顔から服まで黒一色。人々の好奇のまなざしが注がれる。写真を撮ろうと少年が近づくと、突然目を大きく見開き、少年は「わっ」と叫び声を上げた。  銅像を演じていたのはハンガリー出身の男性ラズロ・キスさん(30)。約3年前から週に5日、観光客が集まるロンドン中心部の広場などで手製の衣装をまとい、パフォーマンスを続けている。  休憩を取るのは2時間ごとに5分だけ。それ以外は同じ姿勢を保ち続ける。ラズロさんは「筋力トレーニングが欠かせないよ」と打ち明ける。  雑踏の中でも集中力を切らさない秘訣(ひけつ)を尋ねると「じっと一点を見詰めて、心を無にすること。瞑想(めいそう)をしているような感覚なんだ」。  多くの観光客が訪れる五輪は、自身のパフォーマンスを披露する絶好の機会。「僕が大好きなロンドンという街を、みんなにも楽しんでほしい」。黒く塗られたままの顔が、優しく笑った。(ロンドン共同) ...[記事全文](this.kiji.isドメインへ遷移)