前回の北京五輪から、もう4年たった。楽しみにしていたオリンピックイヤーである。ロサンゼルス、ソウルと2大会に出場したころを思い出す。日々苦しい練習をしていたので、競技生活中はとてつもなく1日1日が長く感じた。今回の選手もそんな思いでトレーニングに明け暮れていることだろう。 妻は今でも「選手生活を支えるのは大変だった」と言う。練習後は汗だくになってマッサージをよくしてくれた。周りのサポートも不可欠である。わたしは6キロの減量をして試合に臨んでいた。試合当日に向けて水分や炭水化物の制限、野菜や果物、肉も徐々に減らし、サウナで絞った。減量した人間にしか分からない苦しさ。しかし、練習や減量を楽しいと思えるかどうか。わたしは楽しいと思えたから、選手になれたのだと思う。 オリンピックは特別な人間の祭典ではない。身近にいる人間が、ちょっとの才能と血のにじむ努力で勝ち取るもので、だれにでもチャンスはあるのだ。 自分がやっている競技で勝つイメージ、表彰台に立つイメージを持ちながら日々の生活を送る。ちょっとした勘違いが自分をオリンピックへと導くかもしれない。わたしがそうだったように。「願わないことは実現しない」「チャンピオンになりたければそう思え」である。 ロンドン五輪に出場する選手のみなさん、自分にできる最高のパフォーマンスを期待しています。(旧姓佐々木、鶴岡市・51歳)