日本中を沸かせた郷土のメダリストたちが9日、九州に凱旋(がいせん)した。ロンドン五輪の競泳男子で2個のメダルを獲得した松田丈志選手(28)=宮崎県延岡市出身=はスポンサーのコスモス薬品本社(福岡市)を訪問。バドミントン史上初の銀メダルを獲得した女子ダブルスの藤井瑞希選手(24)=熊本県芦北町出身、垣岩令佳選手(23)の「フジカキ」ペアも、所属先のルネサスセミコンダクタ九州・山口(熊本市)で喜びの記者会見を行った。 社員ら約100人の拍手に迎えられた松田選手の胸に、200メートルバタフライで獲得した銅メダルと400メートルメドレーリレーの銀メダルが輝く。「(200メートルバタフライで)金メダルを目指していたので悔しい部分はあるが、やり切ったという気持ち」と報告した。 2009年末にスポンサーのない状況に陥った松田選手は企業などに支援を求める手紙を送り、その1通がきっかけで10年10月にコスモス薬品と契約を結んだ。報奨金1千万円の目録が贈られ「評価していただいてうれしい」と頭を下げた。 今後については「心も体も休めてから考えたい」と話すが、4年後のリオデジャネイロ五輪での金メダル挑戦は「ゼロではない」とも。同社は今年8月までのスポンサー契約の継続を前向きに検討するという。 バドミン界の新ヒロインとなった「フジカキ」。偉業達成後はテレビ出演の申し込みなどが殺到。藤井選手は「緊張しておなかが痛い」、垣岩選手も「全然慣れない」と苦笑いを浮かべた。 藤井選手は銀メダルを獲得した直後、青森山田高時代からの親友で、卓球女子日本代表の福原愛選手(ANA)に選手村で祝福された秘話を披露。「愛は彼女自身が銀メダルを取ったときよりも号泣して喜んでくれた。毎日電話やメールで励まし合い、互いに初のメダルを取れてうれしかった」と感謝した。=2012/08/10付 西日本新聞朝刊=