ロンドン五輪で過去最多のメダル獲得に大きく貢献した競泳陣。エース北島康介選手(29)をはじめ、女子メドレーリレーに初の銅メダルをもたらした選手らは、豊島区駒込の水泳クラブ「東京スイミングセンター」(東京SC)から巣立った。東京SCの小学生スイマーは、毎年八月に浜松市で開く「とびうお杯全国少年少女水泳競技大会」(中日新聞社など主催)で力を試し、未来の五輪を目指す。 (柏崎智子)  「祝ロンドンオリンピック代表 ご声援ありがとうございます」。東京SC職員の加藤ゆか選手(25)ら女子メドレーリレー出場選手の名前が並ぶ横断幕が掛かる。民間では珍しい国際規格の五十メートルプールを横に区切り、子どもから大人までひたすら泳ぎ続けていた。小学生でも二時間で六、七千メートル泳ぐ。  東京SCの誕生は一九六八年。六四年の東京五輪でお家芸のはずの競泳が銅メダル一個と惨敗したことが出発点だ。「五輪で旗を揚げる選手を輩出する」。八〇年のモスクワ五輪から所属選手が日本代表に選ばれたものの、メダルになかなか手が届かない。  雲を払ったのが北島選手だった。〇二年に世界新記録を更新し、〇四年のアテネ五輪で金二つに銅一つの快挙を成し遂げる。同じ所属選手の中村礼子選手(30)も銅メダルをとった。ロンドン五輪で北島選手は個人種目ではメダルを逃したが、男子メドレーリレーは史上最高の銀メダルに導いた。加藤選手以外の女子メドレーリレーの銅メダリストの寺川綾(27)、上田春佳(24)の両選手も東京SCのプールで鍛えた。  東京SCのとびうお杯の成績も五輪と連動しているようだ。女子は一九九五年、男子は二〇〇〇年ごろから低迷したが、アテネ五輪の〇四年に男女とも総合優勝した。今月のとびうお杯でも、男女ともに団体総合優勝を果たした。平泳ぎの神田晴圭(はるよし)君(12)=板橋区=は「目標は北島選手。将来は五輪に出たい」と意気込む。  総務部次長の出垣宏務さん(46)は、ロンドン五輪の加藤選手らの活躍に「本当によかった。安心した」と喜ぶ。「次の四年後を目指す選手たちがいっぱいいます。頑張らなくては」