前橋市営の前橋競輪で活躍する選手らの「日本競輪選手会群馬支部」に五月にも、伊勢崎市の野口諭実可(ゆみか)さん(19)が県内唯一の女子選手として登録する。県内での女子選手誕生は四十八年ぶり。七月に本格的に復活する女子競輪に向け、前橋競輪の拠点のグリーンドーム前橋で練習に励んでいる。 (菅原洋)  国内の女子競輪は一九六四年に廃止されたが、今年のロンドン五輪で正式種目に採用されたのを機に、「ガールズケイリン」の愛称で復活となった。千葉、神奈川両県などで予定されるが、グリーンドームには女子選手向けの設備がないため、当面は開催できない。  野口さんは子どものころから水泳が得意で、中学では水泳部に所属。走るのも好きで、常磐高時代は毎日数キロのジョギングを約三年間積み重ねた。  競輪ファンの父に影響されて観戦するうちに「真剣勝負が魅力」と、選手への道を決意。昨年二月、別の種目の五輪経験者らも受験した日本競輪学校(静岡県伊豆市)の入試で、合格者三十六人の中に最年少で入り、約一年間の合宿訓練を受けた。  合宿は厳しく、日曜以外の外出は禁止。携帯電話も禁止され、違反して停学処分を受けたり、違反が原因で自主退学した選手もいた。同支部の山口進一副支部長は「競輪選手は不正などがないように、携帯電話は制限される。合宿訓練でもプロの自覚を持たせようと厳しくしたのでは」と説明する。  野口さんは公衆電話から両親に電話を繰り返し、悩み事などを相談した。「五輪経験者との力の差は感じたが、気持ちは負けておらず、合宿訓練は楽しかった。持久力を武器に、自分自身に勝って賞金を獲得し、年間最多勝を目指したい」と意気込んでいる。