「固くなりすぎないよう選手の気分を盛り上げ、安心してレースに臨めるようにしたい」。27日に開幕するロンドン五輪の競泳日本代表の支援コーチとして、鳥取県内で競泳コーチを務める山本和幹さん(38)=鳥取市=が初参加。指導はもちろん、大会に臨む選手の緊張感を和らげる大役も担う。 山本さんは、鳥取市富安2丁目のパジャ鳥取のチーフを務める一方、4年前から日体大の米国合宿に帯同。親しみやすい性格が高じて、相談の聞き役など選手の精神的支えにもなっていた。指導してきた堀畑裕也選手ら3人が五輪出場を決めたことで、支援コーチに誘われた。勤務する会社からも「経験できないことだから頑張ってこい」と後押しを受け、参加を決めた。 4月の五輪代表選考会の日本選手権に初めて帯同。優勝しても参加標準記録を突破できず、出場できない現実を目の当たりにして「五輪に出る難しさ、厳しさを痛感した」。それだけに、射止めた選手らが大舞台で全力を尽くせるよう、緊迫した状況の中で「自分がほっとできる場所でありたい」と話す。 合宿が縁で、金メダル候補の寺川綾、入江陵介選手らとも親交が深い。教え子の堀畑選手も世界選手権では3位に入っており、「メダルを取れるよう精いっぱい務めたい」と意気込む。 ロンドンへは26日に出発。約2週間の貴重な経験を前に、関係者らには「こんな機会を与えてもらえてありがたい」と感謝を忘れない。自身も「世界の指導者が、レース前にどう選手とコミュニケーションを取っているのか吸収してきたい」と、楽しみで仕方がなさそうだ。