大切そうに手に取ったメダルをじっと見つめた。「誇りに思う。大きな財産になる」。GKの福元美穂選手(岡山湯郷)=鹿児島県指宿市出身=は銀色の輝きに、さまざまな思いを重ねた。 正GKだった4年前の北京大会は表彰台を逃し、自分を責めた。日本が優勝した昨年の女子ワールドカップ(W杯)は控えに甘んじ、ピッチに立てなかった。そしてロンドン五輪は全6試合のうち5試合に出場し好セーブを連発。決勝は米国に2点を奪われたが、相手のシュートやクロスをジャンプしてゴール枠外へはじき出すなど、成長ぶりを示した。「北京は地に足がついていなかった。今回は充実した大会になった」とうなずいた。 相手チームを分析し、特徴や対策をアドバイスするなど、支えてくれたのは控えGKの海堀あゆみ選手(INAC神戸)だった。女子W杯では正GKの海堀選手を福元選手がサポート。「海堀選手の存在が私を大きくしてくれた」と感謝した。日本は長年、米国を目標にし、昨夏の女子W杯で悲願の「世界一」に到達した。一方、今回の米国は雪辱に燃えていた。日米の関係と同じように、28歳の福元選手と25歳の海堀選手も刺激しあってお互いを高めてきた。 「全員が力を出し切った。悔いはない」。ゴール前では常に厳しかった守護神の顔に、笑みが広がった。=2012/08/10 西日本新聞=