ロンドン五輪が開幕し、県内でも徐々に小売店などによる“五輪商戦”が熱を帯びてきた。各店は関連商品を店内の目立つ場所に配置し、飲食店も「英国フェア」を開催するなど消費者の関心を誘い、4年に1度のビジネスチャンスを捉えようと工夫を凝らしている。ただ、売れ行きは大会の盛り上がりに左右されるとみられ、今後の日本選手の活躍も影響しそうだ。 「いま自宅にあるものより大型を選びたい。この週末に間に合えば」。スポーツ好きの両親のために薄型テレビを購入しようと、ケーズデンキ水戸本店(水戸市)を訪れた水戸市の団体職員、田尻智美さんは商品を見比べていた。 同店は五輪の臨場感を大画面で味わってもらおうと売り込む。時差の関係で競技が日本時間の深夜帯に集中するため、録画用のレコーダーも好調といい、期間中はセット購入で割引するキャンペーンも実施している。 調査会社BCNによると、6月の薄型テレビ販売台数は前年同月比で8割減。各社は“五輪効果”による需要回復を狙う。 ■コーナー特設 京成百貨店(同市)は五輪が終わる8月12日まで、公式グッズのコーナーを設置。五輪マスコット「ウェンロック」の縫いぐるみやロゴ入りキーホルダーなどをそろえる。 人気キャラクター「ハローキティ」の五輪限定商品も販売。ストラップやTシャツなど多彩な品ぞろえ。売れ行きは徐々に良くなっているといい、「日本選手の活躍とともに商戦も盛り上がり、経済全体が活性化すれば」(同店)と期待する。 水戸市南町のコヤマスポーツは、五輪選手が表彰時に着用するユニホームや応援Tシャツを店頭に並べた。 ■厳しい規制も 食を通じて五輪を楽しむこともできる。水戸京成ホテル(同市)のレストラン「コーヒーショップアンドミー」は7月1日から、「英国フェア」をスタート。同国を代表する一品、フィッシュ&チップスほか、伝統料理を一つの皿に集めたメニューを提供する。 店内には大きな英国旗。BGMにはビートルズが流れる。 一方、大会組織委員会はスポンサー以外の事業者が許可なく商業目的でシンボルマークなどを使用するのを厳しく監視する。“五輪商戦”への参入に苦慮し、便乗を諦めるケースも少なくない。 県央地域の小売店は当初、ロンドンと日本の時差を表す時計を設置する予定だったが、大会スポンサーである時計メーカーの製品を使わなければならないため断念。また、県南地域の小売店は「規制が厳しすぎるため、五輪フェアは見合わせた」という。