【ロンドン=古家政徳本社記者】先制点を奪われるのが早過ぎた。ロンドン五輪ホッケー女子の日本は前半の4失点が響き初戦で英国に0―4で大敗した。  1点目を失ったのは前半7分。「早かった。正直あれっと思ってしまった」と安田善治郎監督(各務原市役所)。力強く速いドリブルでの縦突破を起点に激しく攻め立てられる中で、組織的な守備が崩されて持ちこたえられなかった。スイーパー林なぎさ(ソニーHC)は「前半を失点0に抑えようとしたのに4失点。バタバタしてしまった」と唇をかんだ。  守勢に立たされるのは覚悟していたこと。逆に攻められ続けながらも得点させず相手が焦り始めてきたところに付け込んで勝機をうかがうのが安田監督が描いた戦略。だが、相手と会場の雰囲気に気おされてしまった。  四面全てにそそり立つように設けられたスタンドは満席。いくつもの英国旗を掲げたもう一つの“敵”はピンチのたびに沸き上がり、さくらジャパンを追い詰めた。「相手選手の勢いはすごかったし、それにも増してスタンドの威圧感に押されてしまった」とGK浅野祥代(ソニーHC)。「思うように声が通らず指示も伝わらず。(守備時に)それぞれの役割が果たせていなかった」  それでも後半に持ち直し、世界ランキング4位の猛攻を無失点で切り抜けたのは収穫だ。主役はGK浅野。15分のPCを好セーブすれば、24分にはゴール前で放たれたシュートを果敢に顔面も使って阻む。「これ以上の失点は許すまいと切り替えてみんなで守れた」。スイーパー林ら守備陣が素早いチェックと豊富な運動量を生かしたサポートでシュートコースを限定し浅野が止める本来の形が出ていた。  2日後の次戦では世界ランク1位のオランダと当たる。「イギリスはうまかったし、強かった。素直に認めて切り替えて心機一転、挑戦したい」と中川未由希(ソニーHC)。暫定順位は最下位タイ。後は開き直ってはい上がっていくだけだ。