残念。でもまだ次がある-。惜しくも史上初の決勝進出を逃したロンドン五輪のサッカー男子日本。先制点を決めた大津祐樹選手の出身地、水戸市では市主催のパブリックビューイングが市民会館で開かれ、定員いっぱいの二百人が歓声と、ため息を交錯させた。  前半12分、左サイドから大津選手が右足を振り抜く。ボールは一直線にゴールネットに突き刺さった。しばらく会場は「大津」コールが鳴りやまなかった。  高橋靖市長と最前列に並んで見守った市内在住で大津選手の祖父の昭さん(81)は「やってくれたなあ」と白い歯を見せながら「みなさんも集まってくれて、来て良かった」と表情をほころばせた。  今大会3点目とFWとして恥じぬ活躍を見せる孫は幼いころ、ぜんそく気味で体も弱かったという。「中学、高校と鍛えて、治した。サッカーをやったおかげ。ドイツに渡ってからも苦労があったのか、言動が変わったね。チームを最優先に考えるようになった」と成長をかみしめた。  後半に逆転を許し、歴史を塗り替えることはできなかった。昭さんは「残念。でも夢はまだ続く。もう一試合、全身全霊で」とエールを送った。  高橋市長は「大津選手の先制ゴールには歓喜したが決勝に進めずに残念。次の韓国戦もPVを開催するので、大津選手のさらなる活躍にみんなで声援を送りたい。日本チームには、ぜひともメダル獲得を期待しています」と談話を発表した。  3位決定戦のPVは同じ市民会館で十一日午前三時四十五分から。開場は一時間前。 (井上靖史)