兵庫県西宮市出身のロンドン五輪自転車競技代表、前田佳代乃選手(21)の父で、市職員の哲也さん(48)が29日、西宮スポーツセンターで河野昌弘市長に出場報告をした。28日未明の開会式、笑顔で入場行進した前田選手に、哲也さんは「歩いている姿を見て不思議な感じ」と実感が湧かない様子。それでも、「子どものころ『楽しい』と思って始めた延長線でここまで来た。気負いなく走ってくれると思う」と期待を寄せた。(松本大輔) 市役所自転車部だった哲也さんの影響を受けた前田選手。市立北六甲台小4年で競技を始め、市立山口中、県立西宮高、を経て鹿屋体育大に進み、日本トップクラスの選手となった。 哲也さんは現在、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県南三陸町に派遣され、復興事業に携わる。前田選手の五輪出場は被災地の住民の間で話題になっているという。「『いいニュースを持ってきてくれありがとう』と言われたことが印象深い。東北の人の優しさを感じた」と哲也さん。 開会式はテレビで見た。「終了後に娘から国際電話があり、『テレビで見た人ばっかりだった』と興奮した様子だった」と言う。 この日、河野市長は「西宮も燃えている。成果を期待しています」とエール。哲也さんは「自己新を目指し、納得する走りを」と話した。 前田選手は、5日深夜に行われるトラック女子のスプリントに出場。当日、哲也さんは南三陸町で吉報を待つ。