27日午後9時(日本時間28日午前5時)の開会式スタートまで、ロンドン夏季五輪の開幕が秒読み段階に入った。五輪公園では連日、予行演習が続けられているが、聖火台はどこにどのような形で姿を現すのか、聖火の最終走者は誰になるのか依然として秘密のベールに包まれたままだ。  国際オリンピック委員会(IOC)加盟の全204の国・地域から1万以上の選手が参加する。「怪物」ボルトと「野獣」ブレークが激突するジャマイカ勢同士の陸上男子短距離対決。男子競泳のフェルプスとロクテの米国勢同士の金メダル争奪戦。ナイト(騎士)の爵位を持ち、地元英国での優勝に情熱を燃やす自転車トラックのホイらそうそうたる顔触れが世界一の座を競う。そんな豪華イベントの開幕直前アラカルトを―。  ▽全参加国・地域が女子派遣  今大会からボクシングにも女子枠が認められるようになり、全26競技に女子のカテゴリーができた。同時に、宗教上の理由などから女子のスポーツ参加に消極的だったサウジアラビアが初めて女子派遣を決定。カタールやブルネイも続いたため、全ての参加チームに女子が加わることになった。  しかし、政治の壁に翻弄(ほんろう)される例が今回も皆無となることはなかった。コソボの女子柔道選手、ケルメンディは隣国アルバニアの国籍を取得するしか出場の手段がなかった。世界ランク6位の実力者でも、コソボが五輪に出場するには国連による国家承認が条件になる、とのIOCの見解に従うしかなかったからだ。  ▽厳重警備  五輪公園近くの集合住宅屋上などに地対空ミサイル、テムズ川にヘリコプター配備。およそ平和なスポーツの祭典には不似合いなほど厳重なテロ対策が目を引く。1972年のミュンヘン五輪の際のアラブゲリラ事件以来、最近の五輪警備ではもはや「厳戒」は恒例になってしまった。  会場警備など請け負っている民間会社の不手際が次々と明らかになり、英軍があおりを食らっている。当初1万3000人確保を予定していたが、3500人を増員。さらにここへきて警備員不足の事態に備えて1200人を待機させることになった。  英政府はテロ抑止と治安維持のため、兵士や民間警備員に加え警官約1万2000人を投入する予定だ。ところが入国審査官らの労働組合が開会式前日の26日にストライキを行うことに。政府の人員削減策などに抗議する狙いだそうだが、長時間の入国審査待ちが言われるヒースロー空港がどんな状況になることやら。  ▽先陣は女子サッカー  女子サッカーのなでしこジャパンは日本勢の先陣を切って25日(日本時間26日)に登場、カナダと戦う。19日のフランスとの強化試合は0-2で敗れた。6月の米国戦同様に完敗だった。頼みの沢穂希らに本来の動きが見られず、戦術もすっかり研究されている印象を受けた。1年前の再現を、との期待の中でどう心身をリフレッシュさせて本番に臨むか。時間は限られているが心を一つにして立ち向かってほしい。  2種目3連覇に挑む競泳の北島康介は20日、ロンドンへと飛び立った。スペイン領テネリフェ島で合宿していた競泳陣とは別行動を取り、12日に拠点としている米国から帰国し最終調整していた。東京の蒸し暑さに面食らったようだが、「順調と思っていい。新しい気持ちで勝負しているので、また新しい自分を感じたい」。マイペースに自信を持つ勝負師らしいせりふだった。 (文責 47NEWS編集 岡本 彰)