「よくやった」「誇りに思う」‐。ロンドン五輪最終日の12日、男子マラソンで初の大舞台を踏んだ神戸市西区出身の山本亮選手(28)=佐川急便=は40位に終わったが、母校の西神中学校と長田高校では住民らが健闘をたたえた。同じく西区出身で、やり投げ決勝に進んで10位になったディーン元気選手(20)=早稲田大=の母校、兵庫県尼崎市立尼崎高校でも、後輩らが惜しみない拍手を送った。 山本選手が陸上人生のスタートを切った西神ニュータウン。西神中学のテレビ観戦会に後輩や住民約250人が集まり、日の丸に「がんばれ!!」と書かれた鉢巻きを締めて力走を見守った。 「西神の星 山本亮」という横断幕が張られた会場は、スタート前から熱気に満ちた。レース中、画面に山本選手が映るたびに「フレー! フレー! 山本」のコールが上がった。 結果は惜しくも40位だったが、地域住民でつくる後援会の辻村英達会長(69)は「住民の心を一つにし、子どもに夢を与えてくれた」と感謝を口にした。 長田高校でも約300人が応援。同校陸上競技部の元OB会長で、奈良県から駆けつけた村上吉(よし)弘(ひろ)さん(73)は「母校から五輪選手が出るなんてすごい。長田高校魂を発揮して」と力を込めた。 レース後半、山本選手はトップ集団から大きく遅れたが、陸上競技部員がメガホンを手に「ゴーゴー、亮!」と叫んで懸命に盛り上げた。 同部主将の碓(うす)井啓佑君(17)は「同じ場所で練習した人が世界の舞台にいるのは誇りです」と先輩をたたえた。(山岸洋介、堀内達成)     ◇     ◇ ディーン元気選手の母校、神戸市立平野中学(西区)、尼崎市立尼崎高校の関係者らは「誇りに思う」と、大舞台での活躍をたたえた。 市立尼崎高校には、陸上競技部員ら約100人が会議室に集まり、一投ごとに声援を送った。平野中、市立尼崎高で先輩だったという会社員北垣真里さん(23)は予選に続き、応援に駆けつけた。 最初の3投で入賞を逃したことが分かると、涙目でうなずきながら、小さく手をたたいた。北垣さんは「決勝に残ったこと自体がすごい。よく頑張った」とたたえた。 同校陸上競技部長の2年今福亮斗(りょうと)君(17)は「先輩にこんなすごい人がいるというのは誇り。次はメダルを取ってくれる」と期待を込めた。 平野中でディーン選手を指導した同校の栗林秀行教諭(55)は、自宅でテレビ観戦し、「決勝に残っただけでもすごい。夢をありがとう」。 ロンドンに向かう直前、ディーン選手は「五輪後、すぐ日本には戻らず、修業してくる」と話していたといい、栗林教諭は「彼は既に次の目標に向かっているのでは。日本記録を目指して頑張れ」とエールを送った。(霍見真一郎、初鹿野俊)