「地元に夢を与えてくれた」。姫路市網干区坂上出身の渕瀬真寿美選手(25)が12日未明に出場したロンドン五輪・女子20キロ競歩。地元の旭陽集会所では観戦会があり、住民ら約40人が熱い声援を送った。五輪の同競技で日本勢過去最高となる11位でのゴールに、歓喜の渦が沸き起こった。 坂上自治会の主催。「とどけロンドンへ、坂上の熱い想い!!」と書かれた幅4・5メートルの横断幕が掲げられた。スクリーンに渕瀬選手が写るたび、応援うちわを振り「がんばれ」と声を上げた。 次第に順位が上がり、11位に入ると、会場の熱気は最高潮に。横断幕を手書きした男性(63)は「小柄な体ですごいパワー。立派な成績に元気をもらった」。会社員男性(52)は「小学生のころお母さんと毎日近所を走っていた。努力を実らせてくれて地元が活気づいた。ありがとう」。 渕瀬選手は当時の日本記録を樹立した07年、母校の旭陽小学校で児童に陸上を教え「一生懸命やれば夢はかなう」と語ったという。同校はその年、姫路市内の小学校が参加する陸上競技大会で総合優勝した。当時の校長杉山偉昤さん(66)は「姫路の子どもたちに大きな夢が現実になることを示してくれた」と喜んだ。 07年当時の同校教頭、照本忠光さん(57)=現・書写養護学校長=は「人間味あふれる性格が魅力。最後まであきらめない姿勢に勇気をもらった。次の五輪こそメダルを」と期待した。 一方、母校の朝日中学校で陸上を教えた森下光浩教諭(53)は、自宅で観戦。「決して落ち込まないプラス思考が今に生きた。笑顔のゴールがうれしい。日本代表の自覚を持ち、粘り強い歩きだった」とたたえた。(小林伸哉)