大舞台での快投に歓声が湧いた。ロンドン五輪陸上男子やり投げのディーン元気選手(20)=神戸市西区出身、早稲田大3年=が決勝進出を決めた9日、地元・兵庫県から声援を送った恩師や後輩が喜びを爆発させた。 神戸市立平野中学校時代、兄の影響で陸上を始めたディーン選手。尼崎市立尼崎高、早稲田大と進んで成長し、父ジョンさん(58)の母国で初の五輪の舞台に立った。 市尼崎高ではこの日早朝、陸上競技部員ら約100人がそろいの法被に身を包んで応援。ちょうど1カ月前、「しっかりと成績を残したい」と同校の壮行会で力強く語ったディーン選手を、テレビ中継で見守った。 1投目が失敗に終わると、一時会場は静まり返った。しかし、2投目で距離が伸び、決勝進出が決まった瞬間、「よくやった」「日本一」などの声が飛び交った。 同校でやり投げを指導した大久保良正さん(40)は両手の拳を突き上げて喜び、「五輪に出るだけでも信じられないのに、感無量」と涙ぐんだ。女子やり投げ県高校記録保持者で、同校3年の中島美穂さん(18)は「投げた瞬間に『行ったかな』と思った。決勝も先輩らしく楽しんで競技してほしい」と笑顔で話した。 平野中(神戸市西区)もこの日早朝、学校のホームページを更新して決勝進出を祝福した。 競技をテレビで観戦した柴田啓二校長は「学校も地域も喜んでいる。身近な先輩の活躍は生徒たちの励みになる」と興奮した様子。12日未明に予定される決勝に向け、「メダルも期待したいが、本来の力を発揮できるよう頑張ってほしい」とエールを送った。(霍見真一郎、初鹿野俊)