東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの再起への決意と支援への感謝を伝える「うつくしま復興大使」は28日、英国ロンドンで開幕するイベント「ARIGATO in LONDON」のオープニングセレモニーで、ふくしまからのメッセージを発信する。県は美しい古里の映像や佐藤雄平知事のメッセージを通して本県の思いを届ける。5日、実行委員会が東京都千代田区のフォーリン・プレスセンターで記者会見し、イベント開催をPRした。■県も映像メッセージ 「ARIGATO−」はロンドン五輪に合わせ企画された。うつくしま復興大使は松原未有さん(14)=福島市・福島一中二年=、安島加奈美さん(18)=いわき市・湯本高三年=、藤田浩志さん(33)=郡山市・農業=の三人。それぞれ「じいちゃんの桃」「大人になった私へ」「福島の農に生きる」を英訳して発表する。  「とにかく気持ちを伝えたい」。松原さんと安島さんは間近に迫った大舞台に向け、意欲満々だ。会場はロンドン中心部にあるカウンティーホール(旧ロンドン市庁舎)周辺で、年間1700万人が訪れる観光名所。藤田さんは「世界各国の人の前で発表できるのは光栄。今の福島を素直に伝えたい」と決意を語った。  県は四季折々の本県の魅力をアピールする映像や、佐藤知事から世界への感謝のビデオメッセージなどを放映する。観光地や祭りなどを紹介、本県への理解や共感を得られるようなステージを企画している。セレモニーに出席する阿部雅人県広報課長(50)は「世界が注目する場所で、感謝と、復興に向け歩みを進める姿を伝えたい」と話している。  いわき市出身で、英国で活躍する指揮者大友亜紀子さんが率いる楽団員による演奏も予定。福島市出身の古関裕而さんが作曲し、戦災からの復興をアピールした東京オリンピック・マーチなどの披露が検討されている。  オープニングセレモニーには実行委員でデザイナーのコシノジュンコさん、元サッカー日本代表の中田英寿さんらが出席する。 ※うつくしま復興大使 創刊120周年を迎えた福島民報社が「うつくしま復興 ともに」をスローガンに進める復興戦略事業の一環。「ふくしまからのメッセージコンクール」に作品を寄せた3千人余の中から選ばれた。最優秀賞の3人が23日から29日までロンドンを訪れる。24日には市内のホーランド・パークに整備された「福島庭園(仮称)」で行う県花ネモトシャクナゲの植樹式に出席する。優秀賞受賞者と入選者も、復興大使として8月から日本国内各地に派遣される。 ■「ありがとう」言うチャンス 著名人有志多彩な催し  「ARIGATO−」はコシノさん、中田さん、元陸上ハードル選手の為末大さんら被災地支援に取り組む著名人有志による実行委員会が主催。本県はじめ被災3県などが後援し、福島民報社などが協力する。  8月11日まで開催し、各国語での感謝の言葉と東北の被災地の映像や写真展、日本舞踊や和太鼓のステージ、縁日、中田さんプロデュースの日本酒バーなど多彩な催しを繰り広げる。  5日の記者会見ではコシノさんが「世界の人と顔を合わせて『ありがとう』と言えるチャンス」と述べ、為末さんは「日本人は今、悩みながらも前に進んでいる。そんな日本人を支援していきたい」と思いを語った。