ロンドン五輪の効果で、石川県内でトランポリン競技への関心が高まっている。伊藤正 樹、岸彩乃の2選手を輩出した金沢学院大で21日開かれた体験会には「一流選手を生ん だ設備で練習がしたい」と多数の応募が寄せられ、定員を50%上回る参加があった。他 のクラブでも入会希望者が増えており、競技人口日本一を誇るトランポリン石川の裾野は 、さらに広がりそうだ。  金沢学院大の体験会には金沢市を中心に県内各地から小学3~6年の約60人が参加し た。岸選手(スポーツ健康学部2年)ら同大トランポリン部員をはじめ、ロンドン五輪に 帯同した福井卓也コーチ(同大准教授)が指導に当たった。  特に岸選手は大人気で、休憩時間にはサインや記念撮影を求める児童や保護者が殺到。 手取り足取りでジャンプのこつを伝え、子どもたちは真剣に耳を傾けた。  五輪選手と同じ場所で練習がしたいと加賀市から訪れた針谷夏月さん(10)=同市橋 立小4年=は「すごい選手だから安心して習うことができた。私も五輪に出てみたい」と 笑顔。奥村玲音君(9)=金沢市犀川小4年=は「美人だったし、跳んでいる時はかっこ よかった。教えてもらえてうれしい」と声を弾ませた。  同大以外でも、トランポリンへの注目度は高い。金沢市トランポリン協会が旧盆前に開 いた夏の体験教室には、五輪の放映後、申し込みが急増した。  同協会副理事長で、シドニー五輪に出場した古章子さん(金沢学院大准教授)の母幸江 さん(64)は「県勢2人の活躍で盛り上がっており、体験教室を増やすことも考えてい る」と話す。  白山市トランポリン協会副会長の福井和也さん(69)=同市美川永代町=によると、 同市内8クラブは、いずれも五輪後に入会者が増えたという。  「裾野が広がればレベルも上がり、さらに有望な選手が生まれやすくなる」。半世紀前 、県内に初めてトランポリンを持ち込んだ金沢学院大名誉教授の塩野尚文さん(72)は トランポリンへの関心の高まりを歓迎する。  五輪効果を見据え、競技の指導資格を持った人材の育成を進めてきた塩野さんは「興味 を持ってくれた子どもたちを導く態勢は整っている。トランポリンの台を増やさなければ ならないほどに愛好者が増えてくれればうれしい」と、さらなる盛り上がりに期待した。