ロンドン五輪アーチェリー女子団体で銅メダルを獲得した岡崎市出身の蟹江美貴選手(23)=ミキハウス、大阪府在住=が、五輪中継そのままの「えくぼの笑顔」を見せた。八日の岡崎市役所での帰国報告会。出迎えの人だかりを癒やしムードで魅了した蟹江選手の凱旋(がいせん)語録を紹介する。  「地元って、あったかいな」  正面玄関のフロアや吹き抜けに鈴なりの市民、職員らを目にしてこう思ったそうだ。今も実家があるふるさと・岡崎だが「試合より緊張した」とも。  「負ける気はしなかった」  銅メダルが懸かったロシアとの三位決定戦を振り返った言葉だ。「途中まで負けていたけれど、強気で撃った」。精神力を生んだのは高校三年の時、部の同期の中で世界ジュニア大会代表から一人だけ漏れた時の悔しさ。「挫折はしんどかったけれど、なければ今の自分はなかった」  「自然と笑い顔になった」  試合中もずっとえくぼで大人気になった癒やし系ムードの秘密を、こう明かした。「ずっと楽しかったから」。チームの仲間二人が「緊張がほぐれた」と言ってくれたそうで「役割を果たせたのかな」とも。  「運動が苦手な私でも、ここまでできたと伝えたい」  応援してくれた人すべて、そして市内の母校、東海中学校や愛産大三河高校の後輩たちへの言葉だ。「走らなくてもいいから」と中学でアーチェリー部を選んだものの、努力家に転じて夢をかなえた蟹江選手ならでは。  「お休みを一日だけもらえた」  日本アーチェリー界では男女を通じて団体初メダルだっただけに、帰国後も取材が殺到している。加えて九月のワールドカップ(W杯)ファイナル東京大会出場も決まり、猛練習にも追われる。  ちなみに、貴重な休みの使い道は「劇団四季のミュージカル『ウィキッド』を見たい。おすし屋さんにも行きたいな」。  「これからも頑張ります」  競技への意欲は健在だった。「先の目標を決めるのは苦手なので、四年後のことは考えていない」としながらも、三回戦敗退の個人戦を「残念だった」と受け止め、「たくさんの方に競技を知ってもらいたい」と意気込んでいた。 (嶋村光希子)