ロンドン五輪準々決勝でブラジルを破り、2大会連続の4強入りを決めたサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」。ここまで得点のなかった大野忍選手(28)、大儀見優季選手(25)のFW2人がともに初得点を決め、金メダルへいよいよエンジンがかかってきた。地元で見守る両親らも力が入る。  「やった、やった、やった」—。後半28分、大野選手の母・登美子さん(58)は体を震わせ、喜びを爆発させた。五輪4試合目に訪れた待望の初得点。昨季のなでしこリーグ得点王に輝いた点取り屋も悩んでいたという。メールで励ましていた登美子さんは「引き分けのない決勝トーナメントに入り、吹っ切れたのだろう。褒めてやります」と胸を張った。  父の光夫さん(61)と登美子さんは大野選手の招待で、現地で1次リーグの3試合を観戦し、2日に帰国したばかりだ。4日未明のブラジル戦は大和市のパブリックビューイング(PV)で声援を送った。  登美子さんは大野選手と普段から毎日のようにメールと電話で連絡を取り合う。「期待するパスが回ってこない」。今大会、愛(まな)娘のプレーは母の目には消極的に映っていた。だから、現地でも日本に帰ってきてからも、「積極的に走り回って、シュートして」と何度も何度もメールで励ましていた。  この日は違った。「積極的にいっている」。なでしこ最初のシュートを放ったのは大野選手だった。「抑えて打たないと入らない」と苦笑した母だが、きょうこそ決めてくれるという確信があった。  「私が日本に帰って力みが取れたのかな。私がスタジアムに行くと点が入りにくいみたいだから」と試合後、登美子さんは振り返った。  仕事の都合で一時帰国したが、決勝あるいは3位決定戦に合わせて再び渡英するつもりだ。「私が行かない方がゴールを決められるみたいで、ちょっと悩んでいる」。複雑な親心をのぞかせた。 ◆市民らと見守り  大儀見選手の待望の初ゴールに、地元・厚木市のPVで試合を見守った父親の永里正彦さん(51)も「ほっとしました」と笑顔。試合終了後は周囲から握手攻めにあった。  予選リーグでは得点シーンはなかったが、仲間を生かすポストプレーなどが光り「好調を継続している」と評価していた。  この日のゴールに「あれしかない優季らしいシュート。点を取るのがFWの仕事。それを自分なりに考えてやっていたと思う」と少年サッカーの指導者らしく分析した。  これまで、地元のPVで活躍を見守ってきた。「市や応援してくれる皆さんには本当にありがたい」と感謝。当初は弾丸ツアーで決勝の応援に駆けつけようと思っていたというが、「自分が行かなくても強い。結婚してせっかく『大儀見』になったんだから子離れしないと」と笑った。メダル獲得は市民とPVで見守るつもりだ。 ...[記事全文](this.kiji.isドメインへ遷移)