◆「勝利で有終の美飾って」  【ロンドン=古家政徳本社記者】ボールのスピードが速く、コンタクトプレーも多いホッケー。激しい競技に打ち込む女子の日本代表「さくらジャパン」を陰から支えるのは、トレーナーの河村篤さん(47)=愛知県一宮市=。北京五輪後から各種国際大会にも帯同し、ロンドン五輪でもチームに欠かせない存在として常に選手に寄り添い、けがのケアなどを行っている。戦況は思わしくないが「コンディション自体は悪くない。有終の美を飾ってほしい」と願う。  岐阜高専を卒業後、建築事務所で働いていたときには、今の自分の姿を想像すらしていなかった。転機は20歳のころ。交通事故に遭って一時的に視力が落ち、医者から仕事を続けていくのは難しいだろうと宣告された。「周囲の温かいアドバイスに支えられ、次の道を探そうと思えた」。鍼灸(しんきゅう)師の資格を取得し、岐阜市内の整形外科に勤めたことが、その後を決めた。  恩師で元岐阜盲学校長の牧田章さん=各務原市=がアスリートの健康管理の相談を受けていた。「高校まで硬式野球をやっていてスポーツへの興味があった」。高校生アスリートを中心にスポーツ選手のケアに触れる中で、面白さを感じた。2009年までの約10年間は県スポーツ科学トレーニングセンターに勤務、幅広い競技者と知り合った。アテネ五輪では日本ホッケー協会の派遣トレーナーを任されて研さんを積んだ。  現在は岐阜市内に自らの事務所を立ち上げホッケーだけでなく、ぎふ清流国体に向け厳しいトレーニングに打ち込むボクシングや新体操、自転車、卓球などの選手たちのケアや体調管理へのアドバイスにも携わっている。  大切にしているのは「自己管理できる自立した選手になってもらうこと」。針やテーピング、けがからのリハビリの指導など、さまざまなケアは行うが「全てを私が行うのではなく、選手に自分自身で自覚を持って体調管理できるようになってほしい」と語る。「さくらジャパンの選手たちは自ら考えて体調を維持しており、コンディションは決して悪くない」といい「負けが込んでモチベーションは下がり気味だが、残り2試合、普段通りに全力で走り続けてほしい」と目を細めた。 ...[記事全文](this.kiji.isドメインへ遷移)