アジアでただ一人 「選手には公平に」  二十七日に開幕するロンドン五輪のカヌー競技で、小松市立高校の古谷利彦教諭(49)がアジアからただ一人副審判長を務める。指導してきた松下桃太郎選手(24)=小松市出身=は五輪初出場。審判員として三度目の五輪となる古谷教諭は「きめ細かで公平なジャッジをしたい」と気を引き締めながら「教え子のレースで審判ができるのは幸せ」と競技を心待ちにしている。(白井春菜)  審判は古谷教諭とオランダ、チェコからの計三人。カナダ人競技委員長と協力しレースの公式記録を作り、タイムと着順を確かめながらレースの組み合わせを決める。「レースを終えた選手がもっとも注目する部分。ミスがあってはならない」と責任の重さをかみしめる。  審判を含む競技役員二十四人のうち、自身以外はドイツやハンガリー、アメリカなど欧米出身だ。国際カヌー連盟には現在百五十カ国以上が加盟しているが競技が盛んでない国の選手は詳しいルールを知らないこともある。「国や地域の事情をくみ、選手らに公平に接したい」と心配りを忘れない。  同志社大時代に全日本学生選手権で上位入賞し活躍。日本カヌー連盟強化部長として選手育成に励み、国際大会で役員経験を積んできた。シドニー五輪ではテレビ放送の解説を担当。審判員としてはアテネ、北京に続き三度目の五輪となる。  小松市の木場潟は穏やかな水面から全国大会や国際大会が開かれるカヌー競技場となっており、国内外の一流選手が練習や合宿に訪れる。国際舞台で活躍できるのは「カヌーが盛んな小松という土壌や、活躍してくれる地元選手のおかげ」と感謝する。  松下選手も「リラックスして練習できる最高の場所」と木場潟で国内最終調整を終え、フランスでの五輪直前合宿に出発した。  高校では世界史を教える。海外の選手や指導者らと渡り合うため英語も身に付けた。「違う文化にふれて国際的に活躍する人になってほしい」と生徒に自身の経験を伝えている。国際舞台でもこまやかな心遣いができる日本人として、自信を持って大役に臨む。  競技は八月六日から六日間。世界の一流選手が四十九カ国から二百五十人出場する。 ...[記事全文](this.kiji.isドメインへ遷移)